「今日はお気に入りのTシャツを着て出かけよう」と思ったのに「クローゼットから出したらシワになっていた」という事態は起こりがちです。いくらおしゃれなTシャツでも、シワシワになっているとマイナスの印象を与える恐れがあります。では、どのような素材のTシャツならシワになりにくいのでしょうか。
当記事では、シワになりにくいおすすめのTシャツの素材や、シワにならないTシャツの洗い方・干し方・畳み方のポイント、シワを簡単に伸ばす方法を紹介します。Tシャツに起こりがちな悩みを解消するために、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. シワになりにくいTシャツの素材は?
Tシャツがシワになるのを防ぐには、シワになりにくい素材のTシャツを選ぶのがおすすめです。半袖Tシャツや長袖Tシャツの素材として人気の高いコットン(綿)は、自然な風合いが人気の反面、シワになりやすい素材として知られています。
どのような素材のTシャツを選べば、シワになりにくいのでしょうか。おすすめの素材を紹介します。
1-1. ポリエステル素材
ポリエステル素材は、石油から作られる化学物質を原料にした合成繊維です。
さらっとした手触りでシワになりにくい上、縮みにくいので、Tシャツの型崩れを防げます。吸水性が低く、速乾性に優れていることでも知られており、スポーツシーンで使われるドライTシャツとしても人気の素材です。日焼けしにくく、虫食いが起こることもほとんどありません。
ただし、毛玉ができやすいのがポリエステル素材のデメリットです。また、静電気が起きやすいという特徴もあります。
1-2. ナイロン素材
ナイロン素材も合成繊維の一種で、石油を原料として作られています。
ナイロン素材もポリエステル素材と同様にシワになりにくく、弾力性があるので、シルエットが崩れにくいのが特徴です。また、ポリエステル素材よりも軽いため、アウトドアブランドのウェアなどにも使われています。耐久性が高く、摩擦にも強い性質を持っているので、毛玉にもなりにくいです。
ただし、吸湿性が低いため、ナイロン単体ではTシャツの素材に向いていません。この後紹介する混紡素材であれば、ナイロンのデメリットをカバーしたTシャツに仕上がります。また、黄ばみや変色が起こりやすいことも、ナイロン素材のデメリットです。
1-3. 混紡素材
混紡素材は、2つ以上の素材を組み合わせて作られます。
Tシャツの素材を選ぶとき、ナチュラルな風合いのコットン素材を選ぶ方も多いでしょう。ポリエステルとコットンの混紡素材なら、ポリエステルのシワになりにくい性質と、コットンの肌触りの良さや自然な風合いという両方のメリットを併せ持っています。
「シワになりにくいTシャツが欲しいけれど、スポーティなTシャツは普段使いしにくい」という方にも、混紡素材はおすすめです。
また、どの程度の割合で混紡するかによって、素材の特徴は変わります。コットンが多い素材なら、よりナチュラルでしっかりした生地になりますが、シワはできやすくなります。一方、ポリエステルが多い素材なら、自然な風合いを残しつつも、シワが気にならないTシャツになるでしょう。
また、前述したナイロンとコットンの混紡素材もあります。ナイロンとコットンの混紡素材は耐久性や軽さに優れ、シワになりにくいのが特徴です。
2. シワにならないTシャツの洗い方
お気に入りのTシャツを長くきれいに着るためには、洗濯の方法にも気を配る必要があります。特に洗濯ジワは見た目の印象にも影響するため、できるだけ避けたいという方も多いのではないでしょうか。
ここからは、シワになりにくいTシャツの洗い方を解説します。
2-1. Tシャツを洗濯ネットに入れて洗う
Tシャツをシワなくきれいに洗うためには、洗濯ネットの活用が効果的です。洗濯機にTシャツをそのまま入れると、他の衣類と絡まったり生地が擦れて傷んだりするおそれがありますが、洗濯ネットに入れることで摩擦を抑え、型崩れやシワを防げます。理想はTシャツ1枚ごとにネットを使うことですが、難しい場合は数枚まとめて入れても問題ありません。
洗濯ネットに入れる際は、Tシャツを軽く折りたたんでから入れるのがポイントです。丸めたり無理に詰め込んだりすると、かえってシワの原因になるため注意が必要です。また、洗濯ネットのサイズにも気を配りましょう。大きすぎると中で衣類が動きすぎてシワができやすくなり、小さすぎると洗浄効果が落ちるため、Tシャツの大きさに合った適度なサイズのネットを選ぶことが大切です。
2-2. 洗濯物を詰め込みすぎない
Tシャツをシワなく洗うためには、洗濯物の量にも注意が必要です。洗濯機に衣類を詰め込みすぎると衣類同士が絡まりやすくなり、シワや型崩れの原因になります。洗濯槽の7~8割程度に抑えて、衣類が自由に動ける空間を保つことが大切です。特にドラム式洗濯機の場合は衣類を叩きつける動作で汚れを落とすため、5~7割程度にとどめるのが理想とされています。
また、詰め込みすぎると水流が弱まり、汚れや皮脂が落ちきらずに黄ばみや臭いの原因にもなります。洗濯機の容量ではなく、実際に入れたときの「見た目」で7割を目安に調整しましょう。洗濯効率と衣類のきれいさを両立させるために、適切な量で洗うことが重要です。
2-3. 柔軟剤を使用する
Tシャツをシワなく洗い上げるためには、柔軟剤の使用も有効です。柔軟剤には繊維をなめらかに整える作用や洗濯中の摩擦や絡まりを抑える効果があるため、シワができにくくなり、毛玉や毛羽立ちの防止にもつながります。
ただし、柔軟剤を多く入れすぎると、かえって生地に負担がかかり風合いを損ねてしまう可能性があるため、適量を守って使うようにしましょう。柔軟剤には香りづけや抗菌効果のある成分が含まれているものもあり、生乾き臭の予防にも役立ちます。特に速乾性のある柔軟剤は、衣類の水分を効率よく飛ばし、乾燥時間を短縮できるメリットもあります。
2-4. 脱水をしすぎない
Tシャツをシワなく仕上げるには、脱水の時間を短めに設定することが効果的です。特に綿Tシャツや麻Tシャツなどは天然素材を使用しているため繊維が折れ曲がりやすく、長時間の脱水によって深いシワが残る可能性があります。完全に水分を飛ばすのではなく、水がやや残る状態で止めることで、干す際にその重みでシワが自然と伸びていきます。
脱水の効果は開始から1~2分の間に大部分が得られるとされており、それ以上時間をかけても大きな差は出にくいのが実情です。むしろ過剰な脱水は、繊維に無理な力がかかり、衣類全体の風合いを損ねてしまうことがあります。目安としては、3~5分程度の脱水にとどめると衣類への負担を抑えながらシワの発生も軽減できるでしょう。
3. シワにならないTシャツの干し方
洗濯後のTシャツにシワができてしまう原因は、干し方にもあります。アイロンの手間を減らし、きれいな仕上がりにするには干し方の工夫が重要です。
ここからは、シワにならないTシャツの干し方を紹介します。
3-1. 脱水後はできるだけ早く干す
Tシャツをシワなくきれいに干すためには、脱水後にできるだけ早く干すことが大切です。洗濯が終わった状態で長時間放置してしまうと、衣類は脱水槽の中で押しつけられたままになり、繊維が折れた状態で固まるためシワがつきやすくなります。シワは時間の経過とともに繊維に深く刻まれ、アイロンでも取り除くのが難しくなることもあるでしょう。
さらに、洗濯機から取り出さずに放置すると、衣類同士が密着したまま湿気がこもり、雑菌が繁殖しやすい環境になります。その結果、モラクセラ菌などの雑菌が増え、皮脂汚れと反応して悪臭の原因物質が発生してしまいます。
3-2. 手で叩いてシワを伸ばす
Tシャツを干す際は、手で軽くたたいてシワを伸ばすと仕上がりが美しくなります。特にやわらかい素材のTシャツやポロシャツは、生地の形が崩れやすいため、手のひらで優しく挟み、パンパンとたたいて整えると効果的です。
叩くことで繊維の流れが整い、シワが伸びやすくなる上、型崩れの防止にもつながります。ただし、生地が薄く細かなシワが残りやすいシャツの場合は、たたくよりも引っぱって伸ばす方が効果を発揮します。たとえば、襟や袖の縫い目に沿って軽く引っぱることで、細かいシワが解消されやすくなるでしょう。引っぱった後は、軽くたたいて整えることで全体のバランスが整い、乾いた後にアイロンをかける手間も軽減できます。
3-3. 平干しで干す
Tシャツをできるだけシワなく仕上げたい場合は、可能であれば平干しを取り入れるのがおすすめです。平干し用ネットを使えば、洗濯物の重みが一点に集中せず、シワや型崩れを防ぎながら安定して乾かすことができます。
また、ハンガー干しのように重力が下に働かないため、生地が伸びてしまう心配もありません。お気に入りのTシャツや伸びやすい素材のものは、特に平干しを優先して干すとよいでしょう。スペースの問題がある場合は、室内用の折りたたみスタンドなどを活用し、風通しのよい場所でじっくり乾かしてみてください。
3-4. 乾燥機を使う場合は洗濯ネットから出す
乾燥機を使用する際には、洗濯ネットに入れたままではなく、取り出してから乾燥させるのが基本です。ネットに入った状態のままでは、衣類が広がらずに乾きムラが出やすく、仕上がりが固くなったり、シワが残ったりする原因になってしまいます。
加えて、洗濯ネットの素材によっては高温に弱く、ネット自体が傷んでしまうこともあるため注意が必要です。洗濯ネットから出すことで乾燥中の槽の回転によって衣類がしっかり広がり、空気がまんべんなく行き渡り、ふっくらとした状態で乾きやすくなります。
4. シワにならないTシャツの畳み方
Tシャツを長くきれいに着るためには、収納前の畳み方にも工夫が必要です。畳むだけでシワや型崩れを防ぐことができ、整理整頓もしやすくなります。
ここからは、シワにならないTシャツの畳み方を解説します。
4-1. Tシャツの基本的な畳み方
Tシャツをシワなく収納するためには、畳み方にもひと工夫が必要です。ポイントを押さえて畳むことで、保管中に生地がヨレたり折れジワがついたりするのを防ぐことができます。以下は、基本的な畳み方の手順です。
1 | Tシャツの背面を上にして置き、左側を内向きに折り畳みます。身幅の約4分の1の位置を目安にしましょう。 |
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2 | 右側も同様に折り畳みます。袖がはみ出すときは斜めに折り返すと美しく収まります。 |
3 | 裾の両端を持ち、後ろの首元に向かって半分に折り畳みます。 |
4 | 平置き収納の場合は、この状態で表に返せば完成です。 |
5 | 引き出しに立てて収納する場合は、4の状態からさらに半分に折って完了となります。 |
4-2. ショップのようなきれいな畳み方
ショップのように整った見た目でTシャツを畳むには、少しコツが必要ですが慣れれば誰でも簡単にできるようになります。スピーディーに、かつシワなく美しく仕上げるための手順を以下に紹介します。
1 | Tシャツを背面にして広げ、肩と身幅4分の1の交点をそれぞれの手でつまみます。 |
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2 | 肩部分を右手でつまんだまま、裾の同じライン上を左手でつまんで交差させます。 |
3 | 右手はつまんだまま、左手を引き抜いて生地を持ち替えるように動かします。 |
4 | Tシャツを持ち上げ、軽くトントンとゆすって形を整えながら自然に落ち着かせます。 |
5 | 折り目を意識して残った裾部分を折り重ねるようにして置きます。 |
6 | 表面を軽くならして形を整えれば完成です。ショップのように整った仕上がりになります。 |
5. Tシャツがシワにならないように収納するポイント
洗濯や干し方を工夫しても、収納方法が悪ければTシャツは簡単にシワになってしまいます。シワを防ぎながら収納できる方法を知っておくと、日々の衣類管理が楽になるでしょう。
ここからは、Tシャツがシワにならないように収納するポイントを紹介します。
5-1. ぎゅうぎゅうに詰め込まない
Tシャツをシワなく保管するためには、収納時の圧迫を避けることが重要です。クローゼットや衣装ケースに衣類をぎゅうぎゅうに詰め込んでしまうと、生地同士が押し合い、折り目やヨレがついたまま固まりやすくなります。また、衣類にかかる圧力が一定でないと、型崩れやしつこいシワの原因にもなります。
収納ケースや引き出しでは、衣類を平積みするのではなく、縦に立てて保管するのがおすすめです。立てて収納すれば、上からの重みがかからず、取り出す際に他の服が崩れる心配も少なくなります。また、防虫剤や除湿剤の効果を均等に行き渡らせるためにも、収納容量の8割を目安にとどめるのが理想的です。
5-2. ハンガーに掛ける
Tシャツをシワなく収納したい場合、スペースに余裕があるならハンガーに掛ける方法がおすすめです。畳む必要がないため折ジワができにくく、衣類の形を保ったまま保管できます。ただし、ハンガーの選び方と掛け方には注意が必要です。
細い針金ハンガーなどを使うと肩の部分に跡がつきやすく型崩れの原因となってしまうため、できるだけ肩に丸みがあり、Tシャツに合ったサイズ感のハンガーを使いましょう。
また、Tシャツを掛けるときは襟から無理に通さず、必ず裾の部分からハンガーを入れるようにします。襟元を引っぱって広げてしまうと、首周りが伸びて見た目が悪くなってしまう可能性があります。
6. シワになったTシャツを簡単に伸ばす方法
注意して洗濯や収納をしても、残念ながらTシャツがシワになってしまうことはあります。ここでは、シワになったTシャツを簡単に伸ばす方法を3つ紹介します。今すぐ着たいTシャツがシワになっている場合は試してみてください。
6-1. シワを濡らして乾燥させる
Tシャツのシワが気になるときは、シワの部分を少し濡らして手で軽くたたきながら乾かすと、目立ちにくくなります。霧吹きを使ってピンポイントで濡らすと便利です。そのままハンガーに掛けて干せば、衣類の重みで自然とシワが伸びやすくなります。
時間がないときは、ドライヤーを使って乾かしましょう。温風で乾かした後に冷風を掛けると、シワ戻りしにくくなります。
6-2. 浴室に掛けておく
浴室に湿気があるときは、浴室に掛けておくのもおすすめです。
掛けておくだけで、Tシャツが浴室内に溜まった湿気を吸って、重みでシワが伸びます。手間が掛からないので、出掛ける準備をしなければならないときにもおすすめです。
6-3. シワ取りスプレーを掛けて干す
Tシャツがシワになってしまうことが多いなら、シワ取りスプレーを用意しておくのもおすすめです。
シワ取りスプレーにはシリコン成分などが配合されているため、水で濡らすよりも効率的にシワが伸ばせます。なお、シワ取りスプレーはアイロン用とアイロン不要の2タイプがあるため、購入するときは注意してください。
まとめ
Tシャツのシワを防ぐには、素材選びだけでなく、洗い方や干し方、畳み方にもコツがあります。毎回アイロンをかけるのは手間がかかりますが、シワになりにくい素材を選び、洗濯ネットや柔軟剤を活用すれば、その手間を減らすことが可能です。さらに、脱水や収納方法を工夫することでシワの発生を防げるでしょう。
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