タイダイ染めは、タコ糸や輪ゴムで縛ったTシャツなどに専用の染料をかけて染色する方法を指します。縛り方や使用する染料によって仕上がりに大きな違いがあり、個性あふれるデザインを作ることが可能です。
この記事では、タイダイ染めに興味がある方や、実際にやってみようと考えている方に向けて、タイダイ染めのやり方や必要なアイテムなどについて解説します。併せて、タイダイ染めの代表的な模様の種類も紹介していくため、ぜひ自分好みの模様を見つけて実際にタイダイ染めにチャレンジしてみてください。
1. タイダイ染めとは?
タイダイは、「縛る」を意味するタイ(Tie)と「染める」を意味するダイ(Dye)を組み合わせた言葉です。タイダイ染めは布を縛った状態で染める絞り染めで、縛り方や色使いによってさまざまな模様を表現できる手法となっています。
一般的な染め方では、染料と生地を煮込んで染めるため、全体が均一に染まります。一方、タイダイ染めは水染めと言われる手法の一種で、水で薄めた染料を直接生地にかけて染める方法です。そのため、部分的に染められる・複数の色で染められるといった特徴があります。
一般的な染め方では難しいグラデーションなども表現できるので、個性も出しやすく、オリジナルの衣類をおしゃれに作るのに最適です。
2. タイダイ染めは自分でもできる?
タイダイ染めは自分でも簡単にできるため、タイダイ染めのファッションアイテムを身につけるだけでなく、模様作りを楽しむ方も少なくありません。
ここではタイダイ染めに必要なものや染める手順を解説するので、ぜひチャレンジしてみてください。
2-1. タイダイ染めに必要なもの
タイダイ染めに必要な材料や道具は、次の通りです。
- ・染めたいもの(Tシャツ・ハンカチなど)
- 色柄は白もしくは薄い色で、無地のものがきれいに染まります。また、染料が入りやすく縛りやすいので、綿100%や麻、レーヨンなど薄手で柔らかい素材がおすすめです。
- ・水染め用の染料
- 好みの色の染料を用意しましょう。複数の色を使いたい場合は、タイダイ染め用の染料セットなどを購入するのも1つの方法です。
- ・縛るもの
- 染めたい衣料品などを縛るものとして、タコ糸もしくは輪ゴムを用意しましょう。
- ・ゴム手袋
- 染料で手が汚れるのを防止するために使います。
- ・レジャーシートやビニールのクロスなど
- 自宅で作業する場合は、床や周囲が汚れないように作業場の養生目的として必要です。
- ・ドレッシングボトル
- 染料を生地にかけるときに使います。100円ショップなどに売っている、口が細く尖っているボトルだと染料をかけやすく便利です。染料1色につき1本用意しましょう。
- ・ワイヤーネットとトレー
- 染めたいものに染料をかけるときに、生地を置く場所として使います。
- ・ビニール袋
- 染料がかかった生地を保管するのに必要です。
- ・塩
- 染料の定着剤に使います。お湯1Lあたり250gが目安です。
- ・バケツ
- 染めたものを定着剤につけるための容器として使用します。
- ・お湯
- 染料を薄める際や定着剤に使うなど、さまざまな場面で活躍します。温度は40~60℃程度が望ましいでしょう。
タイダイ染めに使う道具は、染料以外は100円ショップなどで買えるものも多く、簡単にそろえられます。
2-2. タイダイ染めの染料作り
タイダイ染めでは、染料の原液をお湯で薄めて染料を作ります。染料を薄める目安は染料によって異なるため、分量は染料に付属の説明書に従いましょう。
染料が溶け残ると生地に染めムラができたり、斑点状に染まったりする可能性があります。できるだけイメージに近い仕上がりになるように、しっかりと溶かすことが大切です。特に染め粉タイプは、最初は染料と一緒に少量のお湯を足し、十分に溶かしてから残りのお湯を足して混ぜると溶け残りにくくなります。
できた染料は、染めるときにドレッシングボトルに移しましょう。
2-3. タイダイ染めのやり方
道具と染料の準備が整ったら、実際のタイダイ染めに入ります。タイダイ染めの手順は次の通りです。
(1) | 染めたいものを洗濯・脱水し、濡れた状態にします。柔軟剤や漂白剤は使わないようにしましょう。 |
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(2) | 染料が飛び散って汚れないように、床や作業台など作業場を養生します。 |
(3) | 染めたいものの形を整え、タコ糸や輪ゴムで縛ります。 |
(4) | 塩と40~60℃のお湯で定着剤を作り、染めたいものを縛ったまま、10~30分程度定着剤につけましょう。 |
(5) | トレーなどの上にワイヤーネットをセットし、ワイヤーネットの上に生地を縛ったままの状態で置いたら、ドレッシングボトルで染料をかけます。生地から垂れた染料がワイヤーネットからトレーに落ちるため、生地を汚しません。 |
(6) | 染めたものをビニール袋に入れて、24時間程度保管して染料を定着させます。保管するときは、日が当たらない平らな場所に置くとよいでしょう。 |
(7) | 余分な染料を水洗いで落とします。水洗いは2段階に分けて行います。最初は縛ったまま流水でもみ洗いし、色が出にくくなったらタコ糸や輪ゴムを解いて中性洗剤で洗いましょう。 |
(8) | (4)と同じ要領で40~60℃の定着剤を作り、染めたものを再度定着剤に10~30分程度つけます。 |
(9) | 染めたものを再度水洗いし、水に色が出なくなったら脱水してから陰干しして完成です。 |
3. タイダイ染めの種類
タイダイ染めは、縛り方によってさまざまな模様に染められます。ここでは、タイダイ染めの模様の種類について解説します。
・マーブル模様
大理石のような模様で、タイダイ染めの代表格です。タコ糸や輪ゴムで縛らず、染料をかけるだけで簡単に染められるので、タイダイ染めの入門に最適です。Tシャツなどは前面・背面の両方を染める必要があります。
・まだら模様
まだら模様はランダムに染めムラが出る模様です。染めたいものを丸めて数か所縛るだけで模様が作れるので、マーブル模様と同様、難易度は低めです。丸め方や縛る場所で模様が変わるので、十分タイダイ染めの楽しさを味わえるでしょう。
・じゃばら模様
じゃばら模様の特徴は、異なる色が交互に出て、直線的な模様になる点です。工程も多く、奥までしっかり染料を染み込ませる必要があり、少し難易度が高くなります。
縛るときは、染めたいものを山折り・谷折りしてじゃばら折りにし、崩れないようにしっかり縛ります。Tシャツなどは、袖の端までじゃばら折りにするのがきれいな模様を出すコツです。
・豆縛り模様
豆縛り模様は、円形の模様です。染めたいものの好きな場所をつまんで縛るだけで簡単に模様が出せ、縛る工程が必要な模様の中でも比較的簡単にできます。
縛った数だけ円形が作れる上、つまんだ部分の大きさによって円形のサイズも好きに変えられるため、個性を出しやすい点も魅力です。
・タイル模様
タイル模様は四角形が並んだ、じゃばら模様と同じく直線的な模様です。染めたいものを大きめのじゃばら折りにし、縛って染料を奥まで染み込ませて模様を出します。工程はじゃばら模様と似ているものの、じゃばら模様より大きく折れるので、比較的難易度は低くなります。
・サークル模様
サークル模様は、いわゆる渦巻き模様です。サークル模様を作るときは、円の中心にしたい部分をつまみ、つまんだ部分を中心に全体がまるく渦状になるまで、少しずつ一定方向にねじります。染めたいもの全体を巻き込んで模様を作るので、インパクトのある模様を作りたいときにおすすめです。
・幾何学模様
幾何学模様は、円形や四角形などが組み合わさった複雑な模様です。さまざまな図形を組み合わせるためには、布を重ねた状態でじゃばら折りにするなど複雑な工程が必要で、初心者には難しいでしょう。
模様によっては初心者には難しいものもありますが、染めたい模様を見つけ、イメージ通りの模様ができるかチャレンジしてみましょう。
まとめ
タイダイ染めは、Tシャツなどの衣料品をタコ糸や輪ゴムで縛り、専用の染料を使って染め上げる方法です。縛り方や使用する染料によって仕上がりは千差万別で、染めたものを広げるまでどのような模様・柄になるのか分からないというワクワク感を楽しめます。
タイダイ染めは必要な道具さえ用意すれば、自宅でも実践することが可能です。必要な道具は、基本的に100円ショップで手に入るものがほとんどで、最近では「タイダイ染めキット」として必要なアイテムがセットになった商品も珍しくありません。
タイダイ染めには、初心者向けのマーブル模様やまだら模様のほか、サークル模様や幾何学模様といった上級者向けの種類もあります。さまざまな染め方にチャレンジして、自分だけのオリジナルタイダイ染めアイテムを作ってみてはいかがでしょうか。
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