ポロシャツとは、襟がついた半袖のニット製品で、胸元中央部の前立てを2~3個のボタンで留めるようにしたシャツのことです。
Tシャツのようなラフな気軽さでありながら、襟付きのきちんとした印象も与えることができるポロシャツは、オフィスウェアやスタッフウェア、日常のファッションアイテムからスポーツユニフォームまで、幅広い場面で人気のアイテムです。
ここでは、そもそもポロシャツってどうやって誕生したの?そのルーツや、素材や編み方のバリエーション、利用用途別のコーディネート方法まで、詳しくご紹介していきます。
ポロシャツとは?
ポロシャツ(polo shirt)とは、襟が付いた半袖で、胸元中央部の前立てを2~3個のボタンで留めるようにしたプルオーバー(頭からかぶって着る)のニット素材のシャツのことです。
スポーツ競技から生まれたポロシャツの歴史
ポロシャツの歴史は古く、その誕生は1927年にテニス用ウェアとして始まったと言われています。
当時、テニス選手は、今で言うワイシャツのような動きにくいフォーマルな長袖シャツでプレーをしていました。
そこで注目されたのが「ポロ」という競技で使用される吸水性・伸縮性に優れたシャツの存在です。
この「ポロ」で使われていた丸首シャツを、素材だけ生かして、紳士のスポーツであるテニスウェアにふさわしくなるように襟を付け、現在のポロシャツの形で作ることにしたのが始まりです。
その後、テニスだけでなくポロ競技の選手もそのシャツを着るようになったことから「ポロシャツ」という名称になったようです。
ポロシャツとワイシャツの違い
ポロシャツとよく似た襟付きの衣類にワイシャツがあります。
ポロシャツとワイシャツの違いは、形状・素材(生地)・着用シーンにあります。
ポロシャツは、襟が付いた半袖で、2~3個のボタンで留めるのが特徴です。
一方、ワイシャツは、襟付きまでは同様ですが、一般的には長袖が主流で、前面をすべてボタンで留める前開きの形状が特徴になります。
素材(生地)は、コットンやポリエステルで作られていることが多いですが、
ワイシャツは平織りの伸縮性の無い生地に対し、ポロシャツは伸縮性や吸水性に優れた動きやすくリラックスしたニット編みの生地で作られます。
そのため、着用シーンも、ワイシャツは主にビジネスや冠婚葬祭など、きっちりとした恰好が要求される場面で着用され、ポロシャツは、スポーツやレジャー、夏場の学生服やチームユニフォームなど着用される場面は多岐に渡ります。
知っておきたいポロシャツの素材と生地
ポロシャツは使用する素材や生地によって、機能性や着心地に差があります。
ポロシャツによく使われる素材や生地を知っておくことで、用途や目的に応じたポロシャツ選びができるようになります。
綿(コットン)
綿(コットン)は天然素材のため肌触りが良く、吸水性と放湿性が高く、長時間、快適な着心地を保つことができるという特徴があります。
癖がなく使い勝手の良さから、ポロシャツ以外にも、Tシャツやスウェット、タオルなどあらゆるアイテムに使用されています。
ポリエステル
ポリエステルは耐久性の高い弾力のある素材で、形状保持性が高く、洗濯をしてもシワになりにくいという特徴があります。
また、速乾性が高いため、汗をかいてもベタベタせず、常にさらっとした着心地を保つことができます。
「ドライ素材」と呼ばれることもあり、スポーツやアクティブシーンなどで使われることが多い素材です。
混紡素材
混紡とは、2つ以上の繊維を組み合わせた素材です。
ポロシャツで主流の混紡素材は、綿とポリエステルを組み合わせたものになります。
吸水性と放湿性、通気性などの機能を兼ね備えることができ、ビジネスやフォーマルシーンだけでなく、スポーツでも着ることができます。
T/Cとは
ポロシャツ生地でよく見かける表記が「T/C」と言われるものです。
これはテトロン(ポリエステル)とコットンを混紡した繊維を表します。
※「テトロン」は繊維メーカーにより商標登録されている呼称です
さらに65/35などと併記されている場合は、ポリエステル65%、コットン35%の割合で素材配合されていることを示します。
通気性・吸水性に優れ、肌触りがよいコットンに、シワになりにくく乾きが早いテトロンを組み合わせることで、肌触りがよく、乾きやすい繊維となります。
何が違う?ポロシャツ生地の織り方
鹿の子
鹿の子は、ポロシャツに最も多く使われる生地の織り方で、平織りにタック織りを組み込み、表面に凹凸の編み目柄があるのが特徴です
鹿の子の名前は、編んだ時の編目の模様が子鹿の背中にある白いまだら模様に似ているため、そのように呼ばれています。
でこぼこした表面は肌に触れる面積が少なく通気性に優れており、軽快に涼しく着られます。生地にしっかり感があり、型くずれしにくいのも特長です。
天竺
天竺生地とは、メリヤス編みと呼ばれる表編みと裏編みを組み合わせたニット生地の編み方の1つです。
主にTシャツや肌着、寝具などに使用されることが多い生地で、横への伸縮力が高く、軽いという特徴があります。
オフィスウェアなどの日常使用に適していますが、縦方向への伸縮性はあまりないため、スポーツやアクティブシーンに使用する場合には比較的不向きとなります。
チェックしておきたいポロシャツの機能
ポロシャツは特に夏場に着る機会が多いアイテムのため、発汗時の通気性や速乾性などの機能が特に重要になります。
通気性
ポロシャツを選ぶときは、通気性をチェックしましょう。
通気性の良いポロシャツは熱や湿気を外部に逃がしやすいため、夏場でも涼しく快適に着ることができます。
吸汗速乾性
ポロシャツを選ぶときは、吸汗速乾性にも注目しましょう。
吸汗速乾性の高いポロシャツは、汗で濡れてもすぐに乾きやすく、サラサラとした肌触りが持続しやすいです。
アクティブシーンで、汗で生地が肌にまとわりつく不快感を軽減することができるので、体を動かすことが楽しくなるでしょう。
伸縮性
ポロシャツを選ぶときは、伸縮性もチェックしましょう。
ポロシャツはワイシャツとは違い、ある程度体を動かしても快適に着られる機能性が求められることが多いです。
体の動きに合わせてストレッチする生地の伸縮性も、ポロシャツを選ぶ上でのポイントです。
見た目やデザイン性も大事
ファッションアイテムである以上、生地や素材の性能だけでなく、デザインや形も、ご自身の好みや目的に合わせて選びたいですよね。
色や柄
ポロシャツはTシャツ同様に、カラー展開が豊富であることが特徴です。
ワイシャツはその用途からホワイトやモノトーンなど落ち着いた色が多いですが、
ポロシャツでは、レッドやブルーなど気分の上がる原色や、カーキやベージュ等の落ち着いたアースカラーなど用途や好みに合わせて自由に色を選ぶのがおすすめです。
襟や袖口にラインカラーが入ったポロシャツもありますので、企業カラーやチームカラーに合わせてユニフォームとしてのカラーを選ぶのも良いでしょう。
ポケットの有無
ポロシャツは左胸にポケットがある場合が多いですが、ポケットの無いスッキリした商品もあります。
飲食店や配達のスタッフウェアでは、胸ポケットにペンを常備するなど機能として重宝しますが、スポーツウェアとして着る場合はポケットがプレーの邪魔になることも考えられます。
用途に合わせてポケットの有無もポロシャツ選びの1つのポイントにすると良いでしょう。
シルエットやサイズ感
ポロシャツを選ぶ際は、シルエットにも注目しましょう。
基本的には、肩がぴったりと合って左右に遊びがないジャストサイズのシルエットがきれいに目えますが、スリムフィットタイプや、ボックスシルエットのオーバーサイズなど、趣向に合わせたアイテムもありますのでオフィスやスポーツ、おしゃれ用など、ボトムスに何に合わせるかも考慮して選ぶと良いでしょう。
用途別のコーディネート方法
オフィスウェア
オフィスでのビジネスウェアとして着るポロシャツは、ホワイトやグレー等のモノトーンカラーで体にフィットした清潔感のあるサイズ感のアイテムを選びましょう。
合わせるボトムスもブラックやネイビーのスラックスや、細身のチノパンなど、ある程度の動きやすさは確保しつつもやはりジャストサイズで綺麗で清潔な印象を与えることが重要です。
スタッフウェア
飲食店やケアハウスなどのスタッフユニフォームとして着るポロシャツは、動きやすく通気性などの機能面に優れていることが重要です。
水色やライムなど明るいカラーのポリエステル鹿の子素材がおすすめです。
お客様と接する機会も多いことから、適度にリラックスしたサイズ感はOKですが、あまりに大きすぎるサイズは清潔感を損なうので注意しましょう。
ベージュのコットンパンツや、落ち着いた色のスカートやエプロンなどを合わせるとスッキリとした印象を与えます。
スポーツウェア
スポーツウェアとして着用するポロシャツは、特に動きやすさや吸汗速乾性に優れたものをおすすめします。
ポリエステル製のドライ素材のシャツに、手持ちのハーフパンツなどとカラーを合わせて選びましょう。
サイズ感はしっかりフィットしたサイズで、鹿の子よりも平織りのスムース生地やメッシュ素材の方が伸縮性があり、運動に適しています。
学校イベント
文化祭や体育祭のクラスTシャツとして、Tシャツではなくポロシャツを選ぶ学生も増えております。
クラスウェアとして楽しむオリジナルポロシャツでは、手持ちの学生服や体操着にマッチするカラーで自由に選ぶのがおすすめです。
シルエットもジャストサイズよりはワンサイズ大きいサイズを選ぶのが流行のようです。
素材は文化祭なら鹿の子素材、体育祭ならポリエステルのドライメッシュ生地など用途に合わせて選ぶと良いでしょう。
流行に左右されない定番ウェア
ポロシャツは、流行に左右されずに、リラックスでもフォーマルでも着用できる万能なファッションアイテムです。
その分、サイズ、生地、カラーなどの特徴で個性が発揮されるため、選ぶのが少し難しいかもしれません。
まずは素材や生地の特徴を理解して、目的や用途に合わせて選んで上手に着こなしましょう。
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