パーカーはフードがあり、分厚い生地であることも多く洗いにくい衣類です。しかし、洗い方のポイントを知れば自宅でも型崩れさせずに洗濯できます。
本記事では、さまざまなタイプのパーカーの洗い方と干し方のコツを解説します。
パーカーの洗濯頻度
パーカーは頻繁に洗濯をしていると、生地が縮んだり傷んだりしやすいです。だからといって洗濯しないわけにはいきません。
とくにアウターとして着用するような分厚い生地のパーカーは、肌に直接触れないため、汚れてしまった状態でなければ着る度に洗う必要はありません。5回~6回程度着用したら洗濯ネットに入れて洗うようにしましょう。
また部分的にレザーやファーなどの異素材を使っていたり、洗濯不可だったりするパーカーは、家庭で洗濯せずにクリーニングに出すようにしましょう。
トップスとして肌に直接着る場合は、1回~2回で洗濯したほうが衛生的です。汗や臭い、汚れは放置すると落ちにくくなってしまうため、回数よりも汚れの状態を見て洗ったほうが間違いないでしょう。
パーカーを洗濯する前に確認すること
パーカーを洗濯するときは、以下のポイントを確認すると劣化を防ぎやすいです。
洗濯表示
衣類には洗濯表示のタグが付いています。パーカーによく使われるポリエステルや綿は、基本的に洗濯機の通常コースで洗っても問題ありません。
しかし、デザインや素材によっては洗濯機の使用ができないこともあります。お気に入りのパーカーや凝ったデザインのパーカーは、必ず洗濯前にタグを確認しましょう。
目立つ汚れ
目立つ汚れやシミがある場合は、洗濯機で洗うだけでは落ちません。先に手洗いをしておくか、洗剤を染み込ませておきましょう。袖口やフードの付け根など、肌に触れる部分は汗じみが付きやすいです。
衣類用の漂白剤は酸素系と塩素系とがあり、どちらが使えるかはパーカーの洗濯表示に記載されています。
色落ち
パーカーの素材や染料によっては、洗濯で色落ちする場合があります。濃い色や鮮やかな色のパーカーは、とくに注意が必要です。
色落ちのチェックはタオルに少量の洗剤を付けて、目立たないところを叩くだけでわかります。タオルに色が付いたら色落ちするため、単独や同系色の衣類と一緒に洗うようにしましょう。
パーカーの基本的な洗い方
パーカーの基本的な洗い方を洗濯機と手洗いに分けて解説します。多くのパーカーはこちらで紹介する洗い方が可能ですが、必ず洗濯表示を確認してから実践してください。
素材が同じでも、厚みやデザインによっては不可とされている洗濯方法があります。
洗濯機を使う場合
パーカーは、ほかの衣類と同じように洗濯機で洗えることが多いです。しかし洗えるからといって縮みや型崩れを絶対に起こさないわけではありません。劣化を防止するために、以下のポイントに注意しましょう。
- 汚れている部分が表になるように畳む
- 洗濯ネットに入れる
- 脱水は短め(1分前後)にする
- できるだけ乾燥機で乾燥はしない
畳んで洗濯ネットに入れることで、生地のダメージやシワを防止しやすくなります。畳み方は、汚れがある場合はその面を表側にし、シワにならないように畳むだけで問題ありません。フードも形に合わせて畳みます。
さらに脱水と乾燥を極力控えれば、洗濯機で洗っても大きなダメージを与えません。おしゃれ着コースやドライコースなど、衣類への負担が少ない洗濯機のコースを選ぶのもおすすめです。
手洗いする場合
洗濯機を使うとどうしても衣類への負担は増えてしまいます。デリケートな素材を使っているパーカーや長く愛用したいパーカーは、手洗いをしましょう。
手洗いするときの基本は押し洗いです。洗面台に水かぬるま湯をためて洗剤を溶かし、そこにパーカーを浸して押すように洗います。
ゴシゴシと擦ると生地を傷めてしまうため、優しく丁寧に洗ってください。
袖・襟・裾・ポケット周りは汚れがたまりやすいです。押し洗いだけでは落としきれない汚れがある場合は、最小範囲をつまみ洗いしましょう。
洗い終わったらすすいで、洗濯機の脱水に1分程度かけます。手で絞る方法もありますが、強く捻るように絞ると生地が傷み、破けてしまうこともあります。
タイプ別パーカーの洗い方
パーカーはオールシーズン活躍する衣類のため、幅広いデザインのものが販売されています。
洗い方の基本は前述したとおりですが、洗濯機を使う際はパーカーのタイプに合わせた洗い方も意識してみましょう。
ジップアップ
ジップアップタイプのパーカーを洗うときは、ジッパーを上から下まで閉じます。ポケットや飾りにジップが付いている場合も同様です。開けたままでは金具が繊維に引っかかってしまう恐れがあるからです。また洗濯中は想像以上の負荷がかかっており、ジッパーそのものが割れることや、歪んでしまうこともあります。
ボタン付き
ジッパーは、閉じたほうが衣類へのダメージを防げますが、ボタンは反対です。パーカーに付いているボタンは開けた状態で洗いましょう。閉じたままだとボタンが引っ張られ、ほつれたり周囲の生地が破けたりする可能性があるからです。
プリント入り
プリント入りのパーカーは、プリント方法によっては、プリントが剥がれてしまう恐れがあります。プリント部分にひび割れや一部が剥がれ始めているパーカーは、とくに注意が必要です。
プリントを保護したい場合は、裏返しにしておけばダメージを防げます。表面に汚れが付いている場合は、その部分のみ先に手洗いしておきましょう。
裏起毛
裏起毛のフワフワしたパーカーは、洗濯のときに起毛が傷みやすく、ペタッとしたり、ゴワゴワになったりします。そのため裏返しにはせずに洗うようにしましょう。
プリントパーカーで裏起毛が付いている場合は、裏返したほうがよいこともあります。買い直しができないものや、記念品など、希少価値がある大切なパーカーは、起毛よりもプリントの状態を優先して裏返しにしましょう。
刺繍・ワッペン付き
刺繍やワッペンなど、凝ったデザインのパーカーは裏返しに洗うか、手洗いがおすすめです。また、漂白剤の使用は避けたほうが安心です。
繰り返し洗濯をしていると、どうしても糸のほつれやワッペンの反りかえりが発生します。そのためできるだけ洗濯頻度を下げることも大切です。
綿100%
綿100%のパーカーは、柔らかい着心地で肌にも優しいです。
しかし熱に弱いことやシワが付きやすいことなど、自然素材ならではの弱さがあります。洗濯機や乾燥機の使用が不可である場合も多いため、必ず洗濯表示を確認して内容に従いましょう。
誤った洗い方をすると生地が縮んで着られなくなってしまうかもしれません。
なお、CLAT-JAPANのオリジナルパーカー・スウェット作成サービスでは、さまざまなデザインと素材のパーカーを自由に作成できます。ユニフォーム、記念品、販売品など、いろいろなニーズにお応えできますので、ぜひご活用ください。
オリジナルパーカー商品一覧
https://www.forcus.co.jp/products/category/003
パーカーを長持ちさせる洗い方
お気に入りのパーカーを長持ちさせるには、以下のポイントに注意しましょうちょっとしたひと手間で劣化を防ぎやすくなります。
一度にたくさん洗わない
パーカーはフード部分があり、生地も厚いため、かさ張りやすい衣類です。さらに水を含むと生地が膨張するため、洗濯中に容量をオーバーしてしまうこともあります。
詰め込みすぎると洗濯機は回転が正常に行えず、衣類をキレイにできません。パーカーを洗うときは基本的に1回の洗濯で1枚、薄手のものでも2枚~3枚程度までに抑えるようにしましょう。
洗濯の回数を減らしたい場合はTシャツやタオルなど、薄手のものと一緒に洗うのがおすすめです。
1枚ずつネットに入れる
パーカーをまとめて数枚洗うときは、1つのネットに1枚ずつ入れるようにしましょう。
薄いパーカーでもまとめて同じネットに入れてしまうと、袖や紐が絡まり、生地が引っ張られて伸びてしまう恐れがあるからです。
紐は軽く結ぶ
パーカーに付いている紐は軽く結んでおきましょう。ほどけたままでは洗濯中に抜けてしまったり、ほかの部分と絡んだりしてしまうからです。また、紐も伸びてしまいやすいです。
ただし、きつく結びすぎるとほどけなくなることがあります。洗濯機の回転で結び目が固くなることも多いため、洗濯中にほどけない程度にゆるく結んでください。
優しく洗えるコースを選ぶ
洗濯機の機種によって名称は異なりますが、できるだけ生地に負担の少ない優しく洗えるコースで洗いましょう。おしゃれ着コースやドライコース、弱水流コースなどの名称が多いです。
そのようなコースがない場合は通常コースでよいですが、脱水の時間が長くならないように注意しましょう。
高温で洗わない
衣類に付着した汚れや汗じみ、皮脂は、お湯で洗ったほうが落ちやすいです。しかし、お湯の温度は30度~40度程度までに抑えないと生地が傷んでしまいます。
適切な温度は洗濯表示に記載されているため、お湯を使って洗いたい場合は事前に再確認しておきましょう。
脱水は短くする
洗濯機が激しく揺れる様子からもわかるように、脱水は衣類にダメージを与えやすい行程です。できるだけ短時間で済ませましょう。
1分程度で終わらせて、あとは干して乾かす方法がベストです。
自然乾燥する
パーカーによく使われるスウェット生地は、高温に晒されると縮んでしまうことがあります。ほかの生地も高温によってダメージを受けやすいため、できるだけ乾燥機は避けて自然乾燥するのがおすすめです。
部分的にドライヤーを使って乾かす人もいますが、ドライヤーをあてた部分だけ劣化が進むため、よくありません。フードが干しにくいパーカーですが、干し方を工夫して乾かしましょう。
パーカーを干すときのポイント
正しく洗っても干し方が間違っているとパーカーが型崩れします。また、生乾きで嫌な臭いやカビが生えてしまう恐れもあります。パーカーに適した干し方で、素早く乾かしましょう。
フードと袖は別のハンガーに掛ける
パーカーで乾きにくいのはフードと袖部分です。ハンガーに掛けて乾かすだけでは、いつまでたっても乾ききりません。
早く乾かすには、パーカー本体を掛けたハンガーとは別に2本のハンガーを使います。パーカーがかかっているハンガーの前後に1本ずつハンガーを掛け、後ろのハンガーにはフード、前のハンガーには袖を掛けましょう。フードは洗濯ばさみを使うと固定しやすいです。
フードの付け根や内側、脇や袖の間に隙間ができることで、通気性がよくなります。風が抜ければ乾きも早くなるため、普通に干すよりもずっと早く乾くでしょう。
パーカー用のハンガーを使う
3本のハンガーを使うのが面倒に感じる場合は、パーカー用のハンガーがおすすめです。
フードを掛ける部分が付いているため、生地が重ならずに乾きやすくなります。頻繁にパーカーを洗う場合や、何枚もまとめて干すことがある場合は大活躍してくれるでしょう。
風通しのよい日陰に干す
乾きにくいパーカーはつい日当たりがよい場所に干したくなります。しかし、紫外線によるダメージで変色する恐れがあるため、できるだけ陰干しをしましょう。とくにプリント入りのパーカーは、強い日差しによってプリント部分がひび割れることがあります。
陰干しをする場合は風通しがよくないとなかなか乾きません。風がない場所は夏場でも乾きが遅く、臭いやカビの原因にもなります。風が抜ける場所や、屋内でも扇風機やサーキュレーターで風を作れる場所に干しましょう。
ジッパーは開けて干す
フルジップタイプのパーカーは、洗うときはジッパーを閉じます。しかし干すときは開けておくと通気性がよくなり、乾きやすくなります。
ポケットに付いているジップやボタンタイプも同様です。基本的にすべて開いた状態で干したほうが早く乾きます。
パーカーは洗い方と干し方で長持ちする
【まとめ】
パーカーは、基本的にほかの衣類と同様に洗濯機で洗えます。薄手のものなら乾くのも早く、型崩れもあまり心配ありません。
しかし、より長持ちさせたい場合は洗い方に注意しましょう。洗濯表示を守り、ジッパーを閉じたり紐を結んだりするだけで劣化を防ぎやすくなります。
大切なパーカーや長持ちさせたいパーカーは、素材やデザインに合わせて洗い方を変えたほうがよいです。干し方も工夫すれば型崩れせずに長く着られるため、ぜひ実践してみてください。
パーカーをオリジナル制作するには
CLAT-JAPANのオリジナルパーカー・スウェット作成サービスでは、さまざまなデザインと素材のパーカーを自由に作成できます。ユニフォーム、記念品、販売品など、いろいろなニーズにお応えできますので、ぜひご活用ください。
オリジナルパーカー商品一覧
https://www.forcus.co.jp/products/category/003