オリジナルTシャツを制作する際や通販サイトなどでTシャツを購入する際に、よく見かける言葉として「オンス(oz)」があります。
オンスとは、アメリカで日常的に使用されている重量の単位です。オンスの理解を深めておくと、いざオリジナルTシャツ制作やTシャツを購入する際に、最適なアイテム選びができるでしょう。
この記事では、オンス(oz)とは何かという点に加えて、オンス数の高いTシャツと低いTシャツを選ぶそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。また、用途ごとに合わせたTシャツのオンス数の選び方も解説するため、これからオリジナルTシャツを作りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
1. オンス(oz)とは?
オンスとは、ヤード・ポンド法で用いられている重量を表す単位です。単位記号は「oz」で、アメリカなどでは日常的に使用される単位となっています。
オンスは、日本ではあまり耳馴染みがない単位です。しかし、アメリカから普及したTシャツなどの製品には、アメリカの慣例にならって日本国内でもオンスが用いられるケースがあります。たとえば、オリジナルTシャツが作れるサイトでの表記や、Tシャツの品質・製品仕様といった生地スペックのタグです。
オンスの表記を見かけた際はグラムに換算すると、どのくらいの重さかイメージしやすくなります。
1-1. オンスとグラムの早見表
1オンスは「約28.35グラム」です。Tシャツの表記でオンスが使用されている場合は、グラムに換算し製品の重さや厚さをイメージしてみてください。素材が同じTシャツでもオンス数が大きいほど重く、生地が厚い製品であると判断しましょう。生地の厚さがイメージできれば、Tシャツの透け感がどの程度か判断するのにも役立ちます。
オンス数によってグラムはどれくらいになるのか、以下の早見表を参考にしてください。
オンス | グラム(約) |
---|---|
1oz | 28.35g |
2oz | 56.70g |
3oz | 85.05g |
4oz | 113.40g |
5oz | 141.75g |
6oz | 170.10g |
7oz | 198.45g |
8oz | 226.80g |
9oz | 255.15g |
10oz | 283.50g |
2. オンスとTシャツの目安
オンス数ごとのTシャツの特徴を把握すると、Tシャツ選びの目安にできます。普段着やユニフォームなど使用目的・着用シーンを考慮し、どれを選ぶのが最適か参考にしてください。
オンス(oz) | 服の特徴 |
---|---|
3.9オンス以下 | 3.9オンス以下は、特に生地が薄く軽いのが特徴です。夏場に最適で、ポリエステル素材を使用したTシャツであれば通気性がよく清涼感があるため、より涼しく過ごせます。ただし、白色の場合は特に透けやすいため注意しましょう。ごわつかないので、冬場にはインナーとしての着用も可能です。 |
4.0~4.9オンス | 4.0~4.9オンスのTシャツは、薄めの生地で柔らかく着用できます。4.6オンス以上になると、イベント用のTシャツなどにも最適な一般的な生地の厚みです。 |
5.0~5.9オンス | 4.9オンス以下のTシャツよりも厚みがある分類で、洗濯によるダメージが少なく済みます。白色の場合は多少の透け感がありますが、1枚でも着こなしやすい厚さです。 |
6.0~6.9オンス | 6.0オンスを超えると、生地が肉厚になり高級感を感じる印象になります。耐久性に優れており、スポーツのユニフォームに使用するのにも最適です。肉厚な分、ごわついた肌触りで硬さを感じる生地もあります。 |
7.0オンス以上 | 特に生地が分厚い分類になるため、夏場は暑く感じることが予想されます。9.0〜13.0オンスになると、スウェットやトレーナーに適した生地の厚さです。 |
3. オンス数の高いTシャツを選ぶメリット・デメリット
6オンス以上の厚さがあるTシャツは、一般的に「ヘビーウェイト」と呼ばれます。ヘビーウェイトTシャツの中には10オンスを超えるものもあり、オンス数が高くなるほどスウェットに近い厚さになるのが特徴です。
ここでは、オンス数が高くヘビーウェイトに分類されるTシャツのメリット・デメリットを紹介します。
3-1. メリット
オンス数が高いTシャツのメリットは、下記が挙げられます。
- 耐久性が高い
- 透け感が少ない
- 高級感がある
- 保温性が高い
生地に厚みがあり耐久性が高く、洗濯してもダメージを受けにくい特徴があります。ほつれや型崩れなどを抑えて、繰り返しの着用が可能です。
肌やインナーの透け感も少ないため、安っぽい見た目の印象になるのを避けられます。カジュアルなデザインのTシャツであっても存在感があり、高級感のある着こなしができるのも魅力です。自分用だけではなく、プレゼントにも適しています。
また、保温性が高く風を通しにくいため、寒い季節は冷気を防げるメリットもあります。
3-2. デメリット
生地の厚さが生かされるオンス数が高いTシャツですが、購入や着用時にデメリットになる点もあります。
- 種類が少ない
- 価格が高い傾向がある
- 生地が硬め
オンス数が高いTシャツは、販売されているTシャツの中でも種類が少ないのがデメリットです。オンス数の低い一般的な厚さのTシャツのほうが、カラーやサイズが豊富に取りそろえられています。
また、価格が高い傾向にあるのもデメリットです。耐久性がある分、薄手のTシャツよりも価格が高く、洋服代を抑えたい人にとっては購入をためらうポイントになります。
なお、購入時には生地の硬さに注意してください。生地の厚みによる硬さを感じやすく、リラックスして着用できない可能性があります。かさばるため、インナーとしての着用も不向きです。
4. オンス数の低いTシャツを選ぶメリット・デメリット
一般的に高級Tシャツと呼ばれるTシャツは、生地が厚めの種類が多く揃っています。着用のたびに洗濯しても、生地の厚みによって比較的ダメージを抑えられるのが特徴です。
一方で、生地が薄いTシャツはダメージを受けやすい特徴がありますが、薄手だからこそ得られるメリットもあります。
オンス数が低く生地が薄いTシャツのメリット・デメリットは、次の通りです。
4-1. メリット
オンス数が低いTシャツのメリットは、下記が挙げられます。
- 生地が軽い
- リラックスして着用できる
- 価格を抑えられる
生地が薄いため、軽くやわらかい触り心地が特徴です。サラリとした着心地で肌になじみ、着用している間もリラックスして過ごせます。
価格を抑えて購入できるのも、メリットです。Tシャツ作りやノベルティとして作る際も、利用者にとっては検討しやすい価格帯と言えます。
4-2. デメリット
オンス数が低いTシャツは価格を抑えて購入できますが、選ぶ際はデメリットを把握した上で検討することが大切です。
- 耐久性が低い
- 透けやすい
オンス数が低いTシャツは生地が薄い分、耐久性が低くなります。繰り返しの洗濯が原因でダメージを受け、生地に傷みが発生しやすいため注意してください。洗濯の際は洗濯ネットに入れるなど、生地を傷めない工夫が必要です。
また、着用時には肌やインナーが透けやすい特徴があります。1枚での着用が難しく、好みのスタイルで着こなせない可能性もあるでしょう。
5. 用途に合わせたTシャツのオンス数の選び方
Tシャツを選ぶ際は、使用用途によって最適なオンス数が異なります。
たとえば、オリジナルTシャツやユニフォームを作る際は、5〜6オンスを目安にしてください。ヘビーウェイトに分類される厚さがあり、ダメージに強く繰り返しの着用に最適です。オリジナルTシャツで作成可能なサイズとして多く取り扱われる厚さでもあるため、依頼する業者がスムーズに見つかります。
イベントスタッフ用やクラスTシャツとして作る際は、4オンスがおすすめです。生地が薄く費用が抑えられるため、予算内で多くの枚数をそろえやすくなります。ダブルステッチなどを用いた縫製方法や素材によっては、薄い生地でも洗濯などでのダメージを抑えて、繰り返しの着用が可能です。
オリジナルTシャツ作成が可能な「クラTジャパン」では、取り扱いTシャツそれぞれの生地の厚さを紹介しています。薄手から厚手の生地までそろっているため、希望のTシャツが作成しやすくおすすめです。生地を選ぶ際は、使用用途を考慮して最適な厚さを選ぶと、より納得のいく仕上がりにできます。
まとめ
Tシャツなどのタグに表記されている「オンス(oz)」とは重量の単位のことで、1オンスあたり約28.35グラムです。オンス数によってTシャツの重さや厚さが異なるため、オンス数について理解しておくと最適なTシャツ選びができます。
オンス数が高いと重厚感や高級感が出ますが高額になりやすく、人によっては生地が硬いと感じるケースも珍しくありません。反対に低いと生地が軽くリラックスして着用できる分、よれやすかったり透けやすかったりするといったデメリットがあります。
Tシャツを作成・購入する際は、用途やコーディネートに応じてオンス数を確認するのがおすすめです。イベント用やクラスTシャツ用には4オンス程度がよく、ユニフォームやオリジナルTシャツを制作する場合は5~6オンスを目安にするとよいでしょう。