本記事ではパーカーに毛玉が発生する原因から、生地が毛玉にならない方法、パーカーの毛玉の取り除き方、毛玉ができにくいパーカー生地の選び方まで解説します。
パーカーに毛玉ができる原因
パーカーが毛玉になる原因は、衣類の摩擦と静電気です。パーカーを着脱するときや、上半身を動かすとき、電車などの狭い空間で人と密着すると、生地と生地が触れ合って摩擦が起こります。その結果、静電気が生じ、繊維が毛羽立ってしまうことがあります。
また、洗濯などによる衣類同士の摩擦が長期間にわたって繰り返し発生すると、衣類から繊維が引き出され、だんだんと毛羽立っていきます。上記のような原因によって、毛羽立った繊維同士が時間がたつとともに絡まり合い、毛玉になってしまうのです。
毛玉ができやすい部位
毛玉は繊維があればどこにでも発生する可能性がありますが、特に生地同士の摩擦が起こりやすい部位は、目立ちやすい傾向にあります。例えば、腕を振るたびに生地がこすれる脇の部分や、動きが多い手の近くにある袖口、首を回すたびに摩擦が起こる襟首などです。
また普段使っているバッグの種類によっても、毛玉ができやすい部位は異なります。
リュックサックの場合は、ベルトが当たる肩部分や、バッグ本体が当たる背中の部分が毛玉の発生しやすい部位です。
一方、ショルダーバッグはベルトが当たる肩や前身頃部分、バッグが接触する腰付近に毛玉ができやすい傾向にあります。また、パーカーに付いているフードを調節する紐も、歩いているときの振動で前身頃の部分とぶつかり、毛玉ができやすいです。
毛玉になりやすい素材
毛玉はどの衣類にも発生するものですが、使用している素材の種類によって毛玉になりやすいもの、なりにくいものがあります。毛玉になりやすいのは、ウールやカシミヤ、アンゴラといった動物性の繊維です。これらは毛羽が立ちやすいぶん、短期間のうちに毛玉になってしまうこともあります。
ただ、天然繊維は強度が低い分、毛玉の根元も自然に切れやすい傾向にあります。
そのため、毛玉になっても意外と目立ちにくいのですが、保管の仕方が悪かったり、摩擦が何度も発生したりすると毛玉が増える可能性があるので要注意です。
一方、ナイロンやポリエステルといった化学繊維も毛玉になりやすい素材といわれています。化学繊維は天然繊維より丈夫なので毛玉とは無縁のイメージを持たれがちですが、強度が高いぶん、一度毛玉ができると自然に落ちにくく、いつまでも衣類の表面に残ってしまいます。
脱落せずに生地に残った毛玉はどんどん大きくなり、たった一粒でも悪目立ちするので要注意です。なお、天然繊維でも化学繊維でも、最初から毛羽が立っている起毛タイプのパーカーは毛玉ができやすいようです。
パーカーに毛玉ができないようにする方法
パーカーの摩擦を完全に防ぐことはできないので、毛玉ができるリスクをゼロにするのは困難です。しかし、日常生活に一工夫採り入れられれば、パーカーに毛玉ができるリスクをある程度軽減することができます。ここではパーカーに毛玉ができないようにする方法を6つのポイントに分けて説明します。
1. パーカーを着たらすぐにブラッシングする
毛玉は、繊維が毛羽立つ、繊維同士が絡まり合う、毛玉ができるという3ステップで生成されます。そのため繊維が毛羽立ったり繊維同士が絡まり合ったりしている段階のうちに、繊維の状態を整えておけば、毛玉の発生をある程度防ぐことができます。パーカーを着た後は、衣類専用のブラシを掛けて生地の表面をならしておきましょう。ブラッシングすると繊維が整うだけでなく、ホコリやゴミも除去できるので一石二鳥です。
基本的なブラッシングの方法は以下のとおりです。
1. パーカーをハンガーに掛ける
2. 繊維の流れと逆方向にブラッシングする
3. 繊維の流れに沿ってブラッシングする
パーカーをハンガーに掛けると、衣類の形を整えた状態でブラッシングすることができます。ただし薄手のニットパーカーなどは、ハンガーに掛けるとかえってブラッシングしにくくなるので、テーブルなど平らなところに置いてブラシを掛けた方がよいでしょう。
パーカーをブラシでお手入れするときは、まず繊維と逆方向にブラッシングし、汚れを浮かせます。軽く払うようにすると、浮いた汚れを取り除くことが可能です。
仕上げに、繊維の流れに沿うようにブラシを掛け、繊維の目を整えます。
2. 静電気を抑える工夫をする
静電気が発生すると、繊維が立ち上がりやすくなり、毛玉ができる原因となります。
特に摩擦が起こりやすい部位は静電気も発生しやすい傾向にあるため、ますます毛玉がひどくなる可能性があります。洗濯のときに柔軟剤を使用することで、静電気の発生をある程度抑えられるので、毛玉が気になる場合は柔軟剤を使用する習慣を付けましょう。
また、ウールのシャツの上からポリエステルのパーカーを着るなど、異なる素材の衣類を重ね着すると、静電気の発生リスクが高くなります。パーカーの上下に他の衣類を重ね着するときは、なるべく同じ素材の服を選ぶのがおすすめです。
3. 洗濯するときは生地を裏返す
パーカーを洗濯するときは、表地に余計な摩擦が起こらないよう、あらかじめ生地を裏返しておくのがおすすめです。ニットのパーカーなど繊維が毛羽立ちやすいものは、さらに洗濯ネットを使用すれば、摩擦をある程度予防できます。
4. 着回しの間隔を空ける
お気に入りのパーカーはヘビーローテーションしてしまいがちですが、連日同じパーカーを着用していると、繊維が汗や雨などを吸い込んで湿気を帯びるようになります。湿った生地同士は通常より摩擦が起こりやすくなるため、毛玉ができる要因となります。同じパーカーを着るときは間隔を空け、湿気を含んだ状態で着回すことがないよう注意しましょう。
5. 体に合ったサイズを選ぶ
オーバーサイズのパーカーを着用すると、生地がたわんで摩擦が起こりやすい状態になります。なるべく余分な遊び部分ができないよう、ご自分の体型に合ったサイズのパーカーを選ぶのがおすすめです。
6. 毛玉ができやすい素材はクリーニングに出す
ニットパーカーなど毛玉ができやすい素材のパーカーは、家庭用洗濯機で洗うよりもクリーニングに出した方がよいでしょう。クリーニング業者なら、生地の摩擦を抑えながら汚れを落としてくれるので、毛玉ができるリスクを押さえられます。
パーカーの毛玉を除去する方法
パーカーにできてしまった毛玉を取り除く方法を3つご紹介します。
1. 毛玉取りブラシを使う
毛玉取り専用のブラシを使って毛玉を除去する方法です。
毛玉取りブラシは程よい硬さと弾力のある猪毛を使っているものが多く、化学繊維の頑固な毛玉もしっかり絡め取ることができます。ただし力を入れすぎると、毛玉以外の生地を傷めてしまう可能性があるので、力加減には注意が必要です。
2. 毛玉取り器を使う
毛玉取り器とは、毛玉を切り取る電動の機械のことです。毛玉ができた部分に毛玉取り器のヘッド部分を当てると、ヘッドに空いた穴に毛玉が取り込まれ、内部のカッターで切除する仕組みになっています。衣類の表面を滑らせるだけで毛玉をカットできるので、ブラシよりも簡単に使えるのが利点です。
ただし、誤って毛玉以外の繊維を取り込んでしまうと、衣類に穴が空いてしまうおそれがあります。ヘッド部分を強く押し当て過ぎないように注意が必要です。
3. スポンジを使う
毛玉取りブラシや毛玉取り器がない場合は、片面に不織布研磨材(スポンジの硬い部分)が付いたスポンジを使うという方法もあります。不織布研磨材を毛玉に当て、くるくると優しく円を描くように動かすと、毛玉を効率よく取り除くことが可能です。
ただしこの方法では周囲の繊維が毛羽立ちやすくなるので、毛玉を取った後はスチームアイロンなどを掛け、繊維を整える必要があります。
毛玉ができにくいパーカーの選び方
毛玉ができにくいパーカーを購入したいときは、強度が高すぎず、かつ丈の短い繊維を選ぶのがポイントです。綿や絹、麻といった天然繊維を使用したパーカーなら繊維が短く、かつ、毛玉がほぐれやすいので、他の素材よりも毛玉ができにくい傾向にあります。
なお、綿や麻でもポリエステルなどの化学繊維と混紡されている場合は、天然繊維100%のものより毛玉ができやすいので要注意です。ストレッチ性や着心地の関係でどうしても混紡生地を使用したい場合は、なるべく化学繊維の割合が少ない生地のパーカーを選ぶとよいでしょう。
まとめ
オリジナルパーカーなら毛玉ができにくい素材やサイズを選べる
パーカーを長く着用していると、繊維と繊維の間に起こる摩擦によって毛玉ができやすくなります。パーカーに毛玉を増やしたくないのなら、着用後にブラッシングする、静電気対策を行う、体に合ったサイズのパーカーを選ぶなどの工夫を採り入れましょう。
またウールやカシミヤといった毛足の長い繊維や、頑丈で切れにくい化学繊維は、毛玉ができやすい傾向にあります。綿や麻、絹など毛足が短い天然繊維で作られたパーカーを着れば、毛玉対策になるでしょう。
クラTジャパンでは、素材とサイズを選べるオリジナルパーカーの製作を承っています。毛玉ができにくい綿100%のパーカー製作にも対応している他、幅広いサイズ展開も行っています。
カラーやデザインのバリエーションも多彩なので、毛玉ができにくいパーカーを作りたいという方は、ぜひクラTジャパンのオリジナルパーカーをご検討ください。
株式会社フォーカス
MAIL:japan@forcus.co.jp
TEL : 0120-978-427
平日 : 10:00 – 17:00
定休日 : 土日祝日
URL: https://www.forcus.co.jp