本記事では二つの素材の概要や、素材の特徴から見るナイロンバッグとポリエステルバッグの違い、長く愛用するための正しいメンテナンス方法などをご紹介します。バッグ選びをする際の参考にしてみてください。
目次
ナイロンとは?
ナイロンとポリエステルの違いの前に、まずはそれぞれの素材の特徴や種類、主な用途を解説します。
ナイロンはアメリカのデュポン社によって開発された合成繊維で、女性用ストッキングの素材として使用されたのが始まりです。石油から作られるポリアミドという合成樹脂で作られています。
ナイロンの種類
ナイロンにはいくつかの種類がありますが、現在繊維に使われているのは主に「ナイロン66」と「ナイロン6」の2種類です。デュポン社により最初に開発されたのが「ナイロン66」で、手触りがなめらかで耐熱性に優れているという特徴があります。
「ナイロン6」は東洋レーヨン(現・東レ)が開発したナイロンです。木綿のような手触りが特徴で、ナイロン66よりもコストが抑えられます。
ナイロンの主な用途
ナイロンはおもに以下のような製品に使われています。
● バッグ
● ストッキング・靴下
● スポーツウェア
● 水着
● インナーウェア
● カーテン
● カーペット
● 釣り糸
● 自動車部品
● 電子機器部品
ポリエステルとは?
ポリエステルは主に石油を原料として作られる合成繊維のことです。イギリスで開発されたのち、アメリカのデュポン社によって生産がスタートしました。
世界的に幅広く普及しており、多くの衣料品にポリエステルが使われています。また、合成繊維であるポリエステルと天然繊維である綿を組み合わせた混紡素材もあらゆる用途で用いられています。
ポリエステルの種類
ポリエステルにはさまざまな種類があります。
繊維として使用されるポリエステルの中で、特に衣類に多く使われているのはポリエチレンテレフタレートという種類です。ペットボトルの原料であるポリエチレンテレフタレートは、耐熱性と強度が高く軽いのが特徴です。コストパフォーマンスにも優れています。
ポリエチレンテレフタレート以外にも、さらに強度が高いポリエチレンナフタレートや、伸縮性に優れていて手触りが柔らかいポリトリメチレンテレフタレートなどがあります。
ポリエステルの主な用途
ポリエステルは主に以下のような製品に使用されます。
● バッグ
● 洋服
● 着物
● スポーツウェア
● アウトドアウェア
● カーテン
● シーツ
● 傘
● テント
ナイロンバッグとポリエステルバッグの違い
ナイロンバッグとポリエステルバッグは、素材の特性によりさまざまな違いがあります。7つの点から違いを見ていきましょう。
耐摩耗性
耐摩耗性に優れているのはナイロンバッグです。ナイロンは耐摩耗性が高いのが特徴で、他の合成繊維と比べても摩擦に強い素材です。
合成繊維自体が天然繊維より摩擦に強い傾向があるため、ポリエステルバッグも摩擦に弱いわけではありません。ただし、ポリエステルには毛玉ができやすいというデメリットがあります。
強度
ナイロン・ポリエステルバッグとも強度の高い素材です。ナイロンバッグは引っ張りに強く、ポリエステルバッグは衝撃に強いという違いがあります。
伸縮性
伸縮性が高いのはナイロンバッグです。ゴムのように伸びるわけではありませんが、柔軟性が高く、ストレッチ素材としても用いられます。
一方ポリエステルバッグは伸縮性がありません。その分、洗濯しても伸び縮みや型崩れがしにくいのがメリットと言えます。
耐火性
耐火性が高いのはナイロンバッグです。ナイロンは難燃性が高い素材で、火を近づけると少しずつ溶けながら燃えますが、火を離すと燃焼が止まります。
ポリエステルは燃えやすい素材です。火の粉が当たると、穴が空いてしまうこともあるでしょう。
耐熱性
ナイロンバッグよりは、ポリエステルバッグの方が耐熱性があると言えるでしょう。
ただし、どちらも耐熱性が高い素材ではありません。乾燥機に入れてしまうと型崩れを起こしたり、強度が落ちてしまう可能性があります。高温でアイロンを当てると、溶けてしまうこともあるため注意しましょう。
速乾性
どちらも乾きやすい素材ですが、より速乾性に優れているのはポリエステルバッグです。スポーツウェアなどドライ機能のついたTシャツなどには、よくポリエステルが使用されています。
雨の日は傘を差していてもバッグが濡れてしまうことがありますが、ポリエステル素材なら比較的すぐに乾くでしょう。
染色性
染色性が高いのはナイロンバッグです。さまざまな色に染めることができ、鮮やかな発色も得意としています。
比較するとポリエステルバッグは染色性が劣ります。鮮やかな色や濃い色に染めるのが難しく、特に黒を再現するのが難しいです。
手触り
手触りが良いのはナイロンバッグです。伸縮性があるため生地が柔らかく、なめらかな手触りになります。
ポリエステルバッグは、硬くてツルツルした手触りが特徴です。毛玉ができやすいため、一度毛玉ができてしまうとゴワゴワした感触になってしまうでしょう。
紫外線への強さ
紫外線に強いのはポリエステルバッグです。ポリエステルには紫外線を吸収する性質があり、紫外線に長時間さらされても変色が起きず、強度が落ちることもありません。
一方ナイロンは紫外線に弱く、ナイロンバッグを直射日光に長時間あてると色が変わったり、強度が低下してしまうことがあります。
ナイロンバッグとポリエステルバッグに共通する特徴
ナイロンとポリエステルはどちらも合成繊維です。そのため、ナイロンバッグとポリエステルバッグには共通する特徴もあります。共通する4つの特徴を見ていきましょう。
カビや虫食いが起きない
ナイロンバッグもポリエステルバッグもカビや虫食いが起きづらいという特徴があります。これはナイロンやポリエステル以外の化学繊維にも共通する特徴です。
ただし、皮脂や汗、食品の汚れなどが残っていると、カビや虫食いが発生する可能性があります。アウトドアで使用するバッグは皮脂や油汚れ、エコバッグとして使うバッグは食品の汚れがつきやすいので、こまめに洗濯するようにしましょう。
薬品や油に強い
ナイロンとポリエステルはどちらも薬品や油に強く、変色や劣化が起こりにくい素材です。ただし、ナイロンは酸性に弱く、ポリエステルはアルカリ性に弱いという特徴があり、あらゆる薬品に対して耐性が高いわけではありません。
濡れても強度に変化がない
ナイロン・ポリエステルとも、濡れた状態でも強度が変わりません。そのため、アウトドアで使用するバッグにも適しています。特にポリエステルは速乾性も高く、雨の日にもおすすめです。
静電気が起きやすい
ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は、天然繊維と比較して吸水性・吸湿性が低いため、ナイロンバッグもポリエステルバッグも静電気が発生しやすいのが特徴です。
ナイロンはプラスの電気を帯びやすく、ポリエステルはマイナスの電気を帯びやすい素材です。プラスに帯電する素材とマイナスに帯電する素材を組み合わせると静電気が起きやすいと言われています。例えば「ポリエステルの服を着て、ナイロンバッグを持つ」といった場合には、静電気が起きやすくなるでしょう。
光沢がある
ナイロンバッグもポリエステルバッグも、どちらも独特の光沢があります。ナイロンバッグはビニールのような光沢で、ポリエステルバッグは表面がツルツルしていて美しい光沢です。ポリエステルの種類によっては絹のような高級感のある光沢を持つものもあるでしょう。
長く愛用するために知っておきたいお手入れ方法
ナイロンもポリエステルも、扱いやすい素材です。ナイロンバッグやポリエステルバッグを長く愛用するために、知っておきたいお手入れ方法をご紹介します。
ナイロンバッグ
製品にもよりますが、基本的にナイロンバッグは自宅での洗濯が可能です。ただし混紡の場合や装飾などがついている場合は、洗濯できないこともあるので洗濯表示を必ず確認しましょう。
使用する洗剤は弱アルカリ性洗剤が適しています。熱と紫外線に弱いため、乾かす際は乾燥機は使用せず、陰干しするようにしましょう。
ポリエステル
ポリエステルバッグの場合も、基本的には自宅で洗濯が可能です。ただしナイロン同様、製品によっては水洗いができないものもあります。必ず洗濯表示を確認するようにしてください。毛玉ができてしまうのを防ぐためにも、洗濯する際にはネットに入れ、他の衣類やタオルなどとの摩擦が少なくなるようにしましょう。
ポリエステル素材も、使用する洗剤は弱アルカリ性洗剤がおすすめです。また、ポリエステルは汚れを吸収しやすいため、汚れがひどい洗濯物と一緒に洗うのは避けた方が良いでしょう。乾燥機を使うと縮んでしまう可能性があるので注意が必要です。紫外線に強い素材ではありますが、陰干しするのがおすすめです。
オリジナルバッグを作るときにおすすめのナイロン・ポリエステルバッグ
ナイロンやポリエステルのバッグは、軽くて持ち歩きやすいものが多く、エコバッグとして使用されている方も多いのではないでしょうか。また水や汚れにも強いため、アウトドアシーンでも活躍します。便利なアイテムであるナイロンバッグ・ポリエステルバッグですが、市販のバッグの中に好みのデザイン、サイズのものが見つからないという場合には、オリジナルのバッグを作るのもおすすめです。
クラTジャパンで取り扱っているバッグのうち、オリジナルバッグを作るときにおすすめのナイロンバッグ・ポリエステルバッグをご紹介します。
ポリマルシェバッグ
ポリエステル素材のマルシェバッグは、サイズが32cm×36cmと大容量なのが特徴です。たっぷり買い物しても、しっかり荷物が収納できます。軽量でコンパクトに折りたためるので、常にバッグの中に入れておけば急に荷物が増えたときにも重宝します。
商品を購入されたお客様の声:ネット注文は初めてのことでとても不安でしたが、注文してすぐに連絡を下さり、担当者の方が優しく親切に対応してくださったお陰で安心してお願いできました。商品も思ってた以上に早く届けていただいてとても助かりました!こちらでお願いして本当に良かったです!プリントの色も綺麗で大満足です!また機会がありましたらぜひお願いしたいと思います。ありがとうございました!(※)
※出典:CLATJAPAN. 「お客様のレビュー・口コミ|ポリマルシェバッグ(L)」. https://www.forcus.co.jp/support/reviews/item/4044, (2024-01-29).
2WAYサコッシュ
フェスやちょっとしたアウトドアで活躍する2WAYサコッシュは、ポリエステル素材でできています。コンパクトながらも長財布が入る収納力があり、使い勝手の良いアイテムです。30cm×23cmで、斜めがけできる持ち手がついています。
商品を購入されたお客様の声:細かい線の部分も綺麗に印刷していただけて良かったです!最短納期で発送していただき、早く手元に届いたので助かりました。また機会がありましたらぜひ利用させていただきたいです。この度はありがとうございました。(※)
※出典:CLATJAPAN. 「お客様のレビュー・口コミ|2WAYサコッシュ」. https://www.forcus.co.jp/support/reviews/item/2807, (2024-01-29).
NSBナイロンシューズバッグ
ジムに行く際など靴を履き替える必要があるときに活躍するシューズバッグは、ナイロン100%でできています。軽くてコンパクトなので、靴を入れていないときも邪魔になりません。部活の仲間でお揃いのオリジナルシューズバッグを作るのもおすすめです。
アウトドアショルダーバッグ
薄くて軽量にもかかわらず、耐久性の高いナイロン性のショルダーバッグです。ショルダーストラップの長さは自在に調節できるため、体にぴったりフィットさせることができ、アウトドアシーンでも活躍します。
マチがついていて収納力があり、ファスナーもついているので、アウトドアだけでなくさまざまなシーンで使えるでしょう。
まとめ
素材の違いを知ってうまく使い分けよう
ナイロンバッグとポリエステルバッグは、どちらも合成繊維で作られたバッグです。共通する特徴もありますが、違いも多いため、使用する用途やシーンを想定してバッグの素材を選ぶと良いでしょう。
オリジナルグッズの制作を行っているクラTジャパンでは、今回ご紹介したバッグ以外にもさまざまな種類のバッグを取り扱っています。オリジナルデザインのバッグで周りに差をつけたい方は、ぜひホームページをチェックしてみてください。
株式会社フォーカス
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