トートバッグは、その使い勝手のよさから男女問わず多くの方に人気です。しかし、形状・デザインともにシンプルであることがほとんどで、個性が出しにくい点が難点と言えるでしょう。
「できる限り他人とかぶりたくない」「個性的で愛着の湧くトートバッグがほしい」と考えている方は、刺繡入りのオリジナルトートバッグを手作りしてみてはいかがでしょうか。
今回は、トートバッグへの刺繍方法や、トートバッグに入れられる刺繍ステッチの種類を紹介します。ハンドメイドが苦手な方に向けて、刺繍入りオリジナルトートバッグの作成依頼に関する基本情報についても説明しているため、ぜひ最後までご覧ください。
1. 刺繍入りオリジナルトートバッグの手作り方法
「世界に1つだけのトートバッグがほしい」という方は、お気に入りのトートバッグに刺繍を入れて、個性たっぷりのオリジナルトートバッグにアレンジするのもよいでしょう。
刺繍は初心者でも比較的簡単に始められるほか、少ない道具と材料費で始められるハンドメイドです。ここからは、ハンドメイド初心者の方に向けて、オリジナル刺繍入りトートバッグを作るにあたって必要となる刺繍道具からやり方までを順に説明します。
1-1. 必要な道具を揃える
刺繡入りオリジナルトートバッグを手作りするにあたって最低限必要となる道具は、下記の通りです。
●トートバッグ
アパレルショップや100円均一ショップをはじめとした小売店など、幅広いお店で購入できます。また、トートバッグに使用される生地の種類にはさまざまなものがあります。比較的軽量で柔らかく、刺繍糸との相性がよいキャンバス素材やコットン素材、リネン素材がおすすめです。
●刺繍針
刺繍しやすいように針穴が大きく設計された針を、刺繍針と言います。刺繡針にもさまざまな種類がありますが、刺繍初心者の方には「フランス刺繍針」がおすすめです。フランス刺繡針には号数があり、使用する糸の本数によって使い分けます。
●刺繍糸
名前の通り、刺繍に用いる色糸です。刺繍糸は糸の太さによってさまざまな種類に分けられています。6本の糸が1つの束になった「25番糸」が最も定番の刺繍糸であり、初心者の方にもおすすめです。
●刺繍枠
刺繍をするときに、布を挟んでピンと張るための道具です。必須の道具ではないものの、刺繍の仕上がりを大きく左右する重要なアイテムと言えるでしょう。
●トレーシングペーパー・複写紙(チャコペーパー)・チャコペンまたはトレーサー
すべて図案のトレースに必要となる道具です。トレーサーは刺繍専用の鉄筆のことで、インクの出なくなったボールペンでも代用できます。図案の写し方によって、必要な道具は異なります。
●糸切りバサミ
刺繍糸を切る際に必要となる道具です。普通のハサミでも代用できるものの、糸切りバサミは先端が細くなっているため作業をよりスムーズに進められるほか、誤って関係のない部分を切ってしまうリスクを防げます。
ここで紹介した手芸用品は、手芸専門店やスーパーの手芸コーナーのほか、通販サイトでも購入できます。ショップによっては刺繍キットの商品も販売されているため、自分でデザインを考えるのが苦手という方はまず刺繍キットから始めてみるのもおすすめです。
また、チャコペンやトレーシングペーパー、糸切りバサミといった基本的な裁縫用具は、100円均一ショップでも取り扱いがあります。
1-2. 図案をトートバッグに写す
刺繡入りオリジナルトートバッグの手作りに必要な道具をすべて揃えたら、次にチャコペンまたはトレーシングペーパーを用いて刺繍したい図案を写しましょう。
初心者の方でも比較的簡単に行えるのが、トレーシングペーパーを用いた図案写しです。ここでは、トレーシングペーパーを用いて図案を写す方法を紹介します。
STEP(1) | 図案にトレーシングペーパーをのせて、鉛筆やペンで写しとる |
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STEP(2) | 刺繍を入れたい箇所(布)の上に図案を写したトレーシングペーパーをのせて、まち針またはセロハンテープで留める |
STEP(3) | トレーシングペーパーと布の間に、色のついた面を布側にして複写紙を挟み、トレーサーで上から図案をなぞる |
トレーサーで図案をなぞった後は、複写紙を外す前に一度しっかりと図案が布に写っているか確認しましょう。薄くて分かりにくい場合は、再度なぞっても問題ありません。
1-3. 刺繍枠を固定する
トートバッグに図案を描いたら、その部分を刺繍枠でしっかりと固定します。刺繍枠のネジを外してしっかりと生地を挟み込むだけという簡単な作業ではあるものの、生地に少しでもシワが寄っていると仕上がりが汚くなる心配があるため、コツが必要となります。
ポイントは、「生地を挟み込んだ後に布を四方に少しずつ、かつ均一に引っ張ること」です。やや厚手のキャンバス生地の場合は、きつめに引っ張る必要があります。薄手かつ柔らかいコットン生地・リネン生地の場合は、きつく引っ張ると布が伸びてしまう可能性がある点にも注意しておきましょう。
1-4. 糸を刺繍針に通して縫う
刺繍枠を固定したら、いよいよ糸を刺繍針に通して縫う段階に入ります。定番の刺繍糸である25番糸は6本1束となっていますが、刺繍するときは2~3本を抜き出して針に通す「2本取り(または3本取り)」が基本です。
なお、糸を刺繍針に通す前にはあらかじめ必要な長さを決めてカットしておきましょう。短すぎると縫いにくくなり、長すぎると絡まる可能性があるため、50cm程度が理想です。
必要な本数の糸を抜き取って針穴に通した後は、片方に玉結びをして、図案に沿って糸を縫っていきましょう。
2. トートバッグに入れられる刺繍ステッチの種類
トートバッグに入れられる刺繍ステッチには、さまざまな種類があります。ここでは、刺繡入りオリジナルトートバッグによく用いられるステッチの種類を4つ紹介します。
(1)ランニングステッチ
表・裏と交互に刺し進める、線刺しのステッチです。「なみ縫い」や「ぐし縫い」とも呼ばれており、洋服の裁縫などにも用いられる定番のステッチとなります。
(2)バックステッチ
「針を出した場所から1目分戻って、2目分先の場所に針を出す」を繰り返して刺し進めるステッチです。ランニングステッチとは違って、縫い目に間隔がないことが特徴となります。刺繍においては、線を縫うときなどによく用いられます。
(3)サテンステッチ
端から端まで間隔を詰めて糸を縫い、面を隙間なく埋めていくステッチです。サテン生地のような艶感と立体感があり、針に通す糸の本数によっても雰囲気が異なる点も特徴となっています。花やハートの刺繍など、幅広いモチーフ・デザインに活用できます。
(4)ロングアンドショートステッチ
長いステッチ(ロングステッチ)と短いステッチ(ショートステッチ)を交互に刺し進めて面を埋めていく手法です。立体感があるほか、色のグラデーションも表現できるため、植物・動物デザインの刺繍によく用いられています。
トートバッグの刺繍に使えるステッチ方法には、その他にもさまざまなものがあります。最初から難易度が高いステッチにチャレンジすると失敗の可能性が高くなるだけではなく、ケガをするおそれもあるため、無理せず行えるものから始めてみましょう。
3. 刺繍入りオリジナルトートバッグは業者に制作を依頼できる
刺繡入りオリジナルトートバッグは、「ノベルティ・記念品としてトートバッグを配布したい」という企業からも需要があります。しかし、ノベルティ・記念品として配布する場合、ある程度の数量の刺繡入りオリジナルトートバッグを用意する必要があります。すべてを手作りするのは、現実的ではありません。
限られた時間内に多くの刺繡入りオリジナルトートバッグが必要となった際は、手作りよりも業者に依頼するほうがおすすめです。業者に依頼することで、材料費や人件費を含むコストや手間・時間を削減できます。業者の依頼にも当然費用はかかりますが、総合的なコスト面を考えると手作りよりもお得と言えるでしょう。
3-1. 業者に依頼して制作する場合の流れ
刺繡入りオリジナルトートバッグの制作を業者に依頼する際の流れは、下記の通りです。
(1)依頼する業者を選定する
まずは、刺繡入りオリジナルトートバッグの制作を依頼する業者を選定します。オリジナルアイテムをオーダーできる業者は、複数存在します。オリジナルアイテムがトートバッグと決まっているなら、バッグを専門に扱う業者またはオリジナルバッグの実績が豊富な業者をピックアップするのがおすすめです。
(2)トートバッグの形・サイズ・生地・カラーを決める
依頼したい業者の選定が終わったら、次にトートバッグの形・サイズ・生地・カラーを決めていきます。トートバッグと一口に言ってもさまざまなタイプがあるため、目的に合わせて業者と相談しながら決めるのがおすすめです。
(3)刺繍デザインを決める
ベースとなるトートバッグが決まったら、次に刺繍デザインを決めていきます。デザインは、ツールを使用してデータで入稿することが基本です。業者によっては手書き原稿をもとに刺繍デザインを考えてもらえるため、ソフトの使用に慣れていない方やデザインに自信のない方でも安心です。
(4)注文内容を確認してオーダーする
決定した刺繍デザインのイメージを確認した後、問題がなければ支払い・オーダーに進めます。このとき、オーダー内容や費用とともに納期も提示されるため、しっかりと確認しておきましょう。
注文した刺繡入りオリジナルトートバッグが手元に届いたら、一つひとつ確認することも大切です。万が一デザインミスがあった場合は、すぐに業者に連絡しましょう。
まとめ
「他人とかぶらない、個性的なトートバッグがほしい」と考えている方は、刺繡入りオリジナルトートバッグを手作りするとよいでしょう。刺繍は初心者でも比較的簡単に始められるほか、少ない道具と材料費で始められます。
しかし、企業がノベルティ・記念品として大量の刺繡入りオリジナルトートバッグを配布する場合は、手作りではなく業者への依頼がおすすめです。「クラTジャパン」では、オリジナルトートバッグの制作を受け付けております。プリント・刺繍などを用いたオリジナルトートバッグを激安価格で制作したいという企業担当者の方は、ぜひクラTジャパンにお問い合わせください。
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