日常の着用や洗濯により、お気に入りのTシャツに毛玉ができることがあります。特に繰り返し着用することで表面の繊維が摩擦によって傷つき、毛羽立ちや絡み合いが生じた結果、Tシャツの表面にポツポツとした「毛玉」が発生します。毛玉を取り除くには、毛玉取りブラシや電動の毛玉取り器、ハサミの使用がおすすめです。
この記事では、Tシャツの毛玉ができる原因や効果的な取り除き方、毛玉を防ぐための洗濯のポイントを解説します。Tシャツにできた毛玉の取り方が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
1. Tシャツについた毛玉を取る方法4つ
お気に入りのTシャツを何度も使っていると、表面にポツポツとした見た目の「毛玉」ができることがあります。毛玉ができる主な原因は、着用や洗濯によって生じる摩擦です。繰り返し着たTシャツの表面が毛羽立ち、着用や洗濯の摩擦で絡み合って毛玉となります。
ほかの服や洗濯ネット、バッグなどと接触したときも、摩擦で毛玉ができやすくなります。注意していても脇の部分などに摩擦が生じるため、Tシャツの毛玉を防ぐことは困難です。毛玉が生じたときは無理に引っ張らず、適切に取り除いてきれいな外見を保ちましょう。
ここでは、毛玉を取るおすすめの方法を4つ紹介します。
1-1. 毛玉取りブラシで毛玉を取る
1つ目は、専用の毛玉取りブラシで毛玉を取る方法です。毛玉取りブラシは、生活雑貨を販売するショップなどで販売されています。毛玉取りブラシは主に豚や猪など動物の毛を使用しており、硬く弾力のあるブラシで毛玉を優しく絡め取ります。
毛玉取りブラシは服の素材に与えるダメージが少なく、Tシャツを傷める心配がありません。ブラシ部分に使用された動物の毛ごとに硬さが異なるため、使用する素材に合わせて使い分けたい方におすすめです。
毛玉取りブラシは猪>豚>馬>山羊の順番で柔らかくなっていくため、デリケートな素材の服であれば馬や山羊のブラシが適しています。
1-2. 電動の毛玉取り器で毛玉を取る
2つ目は、電動毛玉取り器(毛玉クリーナー)を使用する方法です。電動式の毛玉取り器は手軽に広範囲を作業できるため、一度に多くの毛玉を取りたい方に向いています。
近年は、100円ショップでも電動毛玉取り器が販売されています。ただし、大切な服や高級素材のアイテムをお手入れする場合、100円ショップの簡易的な電動毛玉取り器はおすすめしません。傷めたくない服には、2,000円~3,000円程度で販売されている、きちんとした作りの商品を使用しましょう。
電動毛玉取り器を使用するときは、浮かせた毛玉部分のみに刃が当たるようにすることがポイントです。強く当てすぎると、Tシャツの生地を傷めるおそれがあります。
1-3. カミソリで毛玉を取る
3つ目の方法は、カミソリで毛玉を剃るように切り取ることです。新しいアイテムを購入せず、家にあるもので対処したい方や、狭い範囲の毛玉のみ処理したい方に向いています。
カミソリは、T字タイプでも問題なく毛玉取りに使用できます。ただし、本体から刃が一直線になったI字タイプのほうが角度調整しやすいためおすすめです。
毛玉をカミソリで取るときは、力加減に注意しましょう。力を入れて刃を押し当てると、生地の表面も削るおそれがあります。表面の毛玉部分のみを剃るように、優しく刃を当ててカミソリを滑らせましょう。また、同じ場所を何度も剃らないことも生地を傷めないコツです。
1-4. ハサミで毛玉を取る
4つ目は、ハサミで毛玉をカットする方法です。事務用の一般的なタイプを使用するほか、糸や生地の切断に適した手芸用ハサミも毛玉取りに向いています。
処理するときは、先にカットしたい毛玉を浮かせてからハサミを当てます。毛玉が複数ある場合は、1つずつ指でつまむよりも、粘着テープを貼って剥がして浮かせる方法が効率的です。
ハサミを使用した毛玉カットは、一度に作業できる範囲が限られます。出かける前に目立つ部分のみ素早く処理したい方や、毛玉が少ししかできていない場合におすすめの処理方法です。
2. Tシャツの毛玉取りで避けたほうがよい方法
家にあるアイテムでも、前述の通りTシャツの毛玉は取り除けます。ただし、中には逆効果となる取り方もあることに注意しましょう。自宅での処理が不安な方は、クリーニング業者に相談することも1つの解決方法です。
自宅で処理する場合、Tシャツの毛玉取りで避けたほうがよい方法は、2つあげられます。
2-1. 手で毛玉を引っ張る
出先などで最適な道具がないからと言って、手で引っ張って毛玉を取る方法はおすすめしません。毛玉を引っ張ると、つながっているTシャツの線維が浮き上がったり伸びたりします。
周辺の生地が新たに毛羽立つ原因にもなり、結果的に毛玉を増やすリスクがあります。引っ張ったところで必ずしも毛玉を取り除けるとは限らず、Tシャツを傷める可能性も考えられます。
2-2. キッチンスポンジで毛玉を取る
キッチンスポンジで生地の表面を擦る方法は、一部の情報サイトでライフハックとして紹介されています。キッチンスポンジで毛玉を取る方法は一度に広範囲の毛玉を取れるメリットがある一方、摩擦でTシャツの線維を傷める恐れがあるため注意が必要です。
Tシャツを長持ちさせたいのであれば、スポンジで生地ごと擦るよりも、毛玉のみをピンポイントで処理できる専用道具やカミソリ、ハサミなどを活用しましょう。
3. Tシャツの毛玉を防ぐ洗濯のポイント
Tシャツの毛玉を防ぐには、洗濯時のちょっとした工夫が大切です。洗濯するときに意識して行えば、毛玉ができるリスクを軽減でき、お気に入りのTシャツを長く愛用できます。
ここからは、Tシャツを洗濯するときに実践できる毛玉防止策を4つ紹介します。
3-1. 裏返しにして洗濯ネットに入れる
毛玉だらけにしたくない衣類は、裏返しにした状態で洗濯することが大切です。また、洗濯機に直接入れるのではなく、洗濯ネットを使用するとダメージを軽減できます。
毛玉対策で洗濯ネットを使用するときの注意点は、複数の衣類をまとめて入れないことです。洗濯ネット1枚につき、入れる衣類は1枚がおすすめです。複数枚を同じ洗濯ネットに入れると、衣類同士で摩擦が起きて毛玉ができる原因となります。
3-2. 適正な容量で洗濯機を使う
洗濯物を一度に詰め込むことも、衣類同士の摩擦につながります。Tシャツやほかの衣類を洗濯機に入れるときは、適正な容量を守ることが大切です。
容量をオーバーした洗濯は、汚れも十分に落ちません。洗濯物をきちんと洗うためにも、洗濯機の7~8割を目安に入れすぎないように注意しましょう。
3-3. おしゃれ着用洗剤と柔軟剤を使う
毛玉をつくりたくないTシャツを洗うときは、おしゃれ着用洗剤と柔軟剤を使いましょう。おしゃれ着用洗剤とは、デリケートな素材の衣料向けに開発された製品です。お気に入りのTシャツなど、傷めたくないアイテムの洗濯にもおすすめです。
柔軟剤は、繊維に薄い膜を張って保護してくれる働きがあります。表面が滑らかになり、摩擦を軽減して毛玉ができにくくなります。
3-4. ドライコースで洗濯する
洗濯機を回すとき、普通コースではなくドライコースを設定することも、毛玉予防につながります。ドライコースは、通常よりも少ない水量で優しく揺するように洗う機能です。
脱水時間も短く、Tシャツへの摩擦を最小限に抑えられます。前述の柔軟剤も併用すれば、静電気や摩擦をより軽減できます。
4. 毛玉ができにくいTシャツの選び方
毛玉のできやすさは、Tシャツの素材によって差があります。処理の手間やストレスを考えると、日々のお手入れで摩擦を抑えるのみならず、購入時に毛玉ができにくい素材の製品を意識して選ぶことも大切です。
毛玉ができにくい素材は、主に下記の4種類があげられます。
- 綿
- 麻
- シルク
- 抗ピル加工された素材
天然素材の生地を使用したTシャツなら、毛玉ができにくく、長くきれいな状態で愛用できます。また、綿や麻、シルクでなくとも、抗ピル加工された素材は特殊な薬品によって毛玉ができにくくなっています。
一方、毛玉ができやすいTシャツは動物繊維のものや、天然素材と化学繊維を混合したタイプです。ただしウールやカシミヤなどニット製品にもよく採用される動物繊維は、毛玉ができやすいものの容易にほどける特性があります。
まとめ
毛玉は着用や洗濯による摩擦が原因で生じ、Tシャツの見た目や触り心地を損ないます。Tシャツの生地を傷めずに毛玉を取り除くためには、専用の毛玉取りブラシや電動毛玉取り器、カミソリ、ハサミなどの道具を活用するのがおすすめです。
洗濯時は、Tシャツを裏返しにして洗濯ネットに入れたり、おしゃれ着用洗剤・柔軟剤を使ったりして洗いましょう。適正な容量で洗濯をするほか、ドライコースを選ぶことでも毛玉の発生を予防できます。
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