食べ物をこぼしてしまったり、襟に黄ばみが残っていることに気づいたりしたときは、Tシャツの染み抜きを行う必要があります。染み抜きの方法は汚れに種類によって異なるので、染み抜きの前にはどのような汚れなのか確認するようにしましょう。
当記事では、Tシャツの染み抜きの方法や、綺麗にシミを取るポイントを詳しく解説します。お気に入りのTシャツにシミを見つけてしまった方は、当記事を参考にして染み抜きを行いましょう。
1.Tシャツにシミができてしまう原因は?
Tシャツのシミには、黄ばみ・黒ずみ・その他の汚れなどの種類があります。正しい染み抜き方法を理解するための予備知識として、シミの主な原因を種類別に確認しましょう。
1-1.黄ばみの原因
Tシャツの黄ばみは多くの場合、汗・皮脂汚れによってできます。汗・皮脂を長期間放置すると酸化して、黄色に変色するためです。
汗・皮脂汚れ以外には以下の理由で、黄ばみができるケースもあります。
- 洗剤のすすぎ残し
- 保管場所の悪さ
洗濯機の指定容量以上の服を同時に洗濯した場合などにはすすぎきれない洗剤が残り、黄ばみになることがあります。また、直射日光のあたる場所や高温多湿の環境で服を保管した場合にも、繊維の変色による黄ばみができてしまいます。
1-2.黒ずみの原因
Tシャツの黒ずみは主に、黄ばみ部分に空気中の埃や排気ガスが付着することでできます。重度の黒ずみは自宅で染み抜きできないケースもあるため、以下の手段によって日々の予防に努めましょう。
- 粉末タイプの洗剤を使用する
- 40度程度のぬるま湯で洗濯する
- すすぎの回数を増やす
粉末タイプの洗剤は洗浄力が高く、汗・皮脂汚れの蓄積を防止したい場合に適しています。すすぎの回数は3回を基本と考えて、Tシャツの汚れ具合に応じて調整しましょう。
1-3.その他の汚れの原因
その他の汚れによるシミとは、汗・皮脂以外の汚れや洗剤のすすぎ残し以外が付着してできるシミです。その他の汚れには、水溶性・油溶性・不溶性などの種類があります。
水溶性 | 飲料・調味料・血液など、水に溶けやすい汚れ |
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油溶性 | 油性ボールペンのインク・ファンデーション・口紅など、水に溶けにくい汚れ |
不溶性 | 泥・砂・墨汁などが繊維に絡まり、できる汚れ |
Tシャツを日光にすかして見た時に輪郭が明確に分かるシミは多くの場合、水溶性の汚れが原因です。油溶性のシミは日光にすかして見たとき、縦横の線が入ります。日光にすかして見た時に輪郭が曖昧であるシミは、不溶性の汚れが原因でしょう。
2.【シミの性質別】Tシャツの染み抜き方法
正しい染み抜き方法は汚れの性質に応じて変化するものの、食器用洗剤・クレンジングオイル・重曹などを使用するアプローチがあります。
各アイテムを使用した染み抜き方法の詳細は、以下の通りです。
2-1.食器用洗剤を使う
食器用洗剤は、水溶性のシミに適したアイテムです。シミの上に固形の汚れがある場合はティッシュや布巾で拭き取った上、以下の手順で染み抜きしましょう。
1 | ぬるま湯で洗い流す |
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2 | シミ部分の裏にタオルをあてる |
3 | 歯ブラシで食器用洗剤を塗り込む |
4 | ぬるま湯ですすぐ |
5 | 通常通りに洗濯する |
1でシミが落ちた場合には2から4を省略して、通常通りの洗濯で仕上げます。食器用洗剤を塗り込む際には強くこすらず、優しく行うことがコツです。裏にあてたタオルが途中で汚れてしまった場合は他のものへと交換した上、染み抜きを続けてください。
2-2.クレンジングオイルを使う
クレンジングオイルは、油溶性のシミに適したアイテムです。クレンジングオイルによる染み抜きは、以下の手順で進めます。
1 | クレンジングオイルを垂らす |
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2 | 3~5分程度放置して、クレンジングオイルを馴染ませる |
3 | ぬるま湯ですすぐ |
4 | 通常通りに洗濯する |
クレンジングオイルは水に弱い性質があるため、Tシャツが乾いた状態で馴染ませることがコツです。クレンジングオイルを馴染ませた後のすすぎは新しいシミにならないよう、水が濁らなくなるまで続けましょう。
2-3.重曹を使う
重曹は、食べ物・皮脂汚れなどが原因でできる酸性のシミに適したアイテムです。酸性のシミにアルカリ性の重曹を乗せると中和反応が発生し、繊維の奥の汚れを浮き上がらせる効果が期待されます。
重曹による基本の染み抜き手順は、以下です。
1 | 重曹と水を2:1の割合で混ぜ、重曹ペーストを作成する |
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2 | 重曹ペーストを揉み込み、中性の食器用洗剤を数滴垂らす |
3 | 30分程度放置する |
4 | 通常通りに洗濯する |
上記の手順できれいに染み抜きできない場合は、食器用洗剤を液体タイプの酸素系漂白剤に入れ替える方法があります。液体タイプの酸素系漂白剤は洗浄力が穏やかで、色柄物やデリケートな素材のTシャツをお手入れする際にも安心です。
重曹はさまざまな汚れに対応できるアイテムであるものの、以下が原因のシミは落とせません。
- 色素汚れ(赤ワイン、カレーなど)
- 粒子状の汚れ(泥、墨汁など)
色素汚れを落とすためには酸素系漂白剤につけ置きし、洗濯する方法があります。粒子状の汚れを落とす際はシミ部分を水で濡らし、固形石鹸でもみ洗いした後に洗濯しましょう。
3.Tシャツの染み抜きをするときの注意点
Tシャツの染み抜きを自宅で行う場合には、注意点がいくつかあります。染み抜きの失敗による生地の変色やダメージを防止するためには、以下の点を意識してお手入れしましょう。
3-1.シミができたらすぐに対処する
Tシャツのシミは時間が経過するほど落ちにくくなり、お手入れの難易度は高まります。自宅でシミに気付いた場合には、極力早く染み抜きしましょう。外出先でシミができた際には性質に応じたアプローチで応急処置を行うと、被害の拡大を防止できるケースがあります。
以下は、水溶性のシミの応急処置方法です。
1 | 乾燥したティッシュでシミ周囲の水分を吸収する |
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2 | シミ部分の裏にハンカチやハンドタオルをあてる |
3 | 濡れティッシュでシミ部分を押さえる |
油溶性のシミの応急処置方法は、以下です。
1 | 乾燥したティッシュで上から押さえて、汚れの油分を吸収する |
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2 | Tシャツの裏にティッシュをあてる |
3 | 濡れティッシュに石鹸もしくはハンドソープを付けた上でシミ部分にあて、裏の乾燥ティッシュとともに両側から挟み、汚れを押し出す |
4 | 新しい濡れティッシュで生地に残った石鹸やハンドソープを取り除く |
5 | 乾燥したティッシュで生地の水分を取り除く |
上記はいずれも、シミの応急処置にすぎません。帰宅後は極力早く、本格的な染み抜きや洗濯を行ってください。
3-2.洗濯表示を確認する
洗濯表示タグの付属するTシャツを染み抜きする際には、事前にタグを確認しましょう。洗濯表示タグで使用する洗剤の種類や洗濯液の上限温度が指定されている場合は、記載に沿って染み抜きを行ってください。
たとえば、三角形にバツを重ねたマークがあるTシャツのケアには、漂白剤を使用できません。三角形内に斜め線が記載されたマークのあるTシャツのケアには、酸素系漂白剤の使用は避けましょう。
3-3.どうしても取れない場合はクリーニングを依頼する
自分で染み抜きしたもののきれいに汚れが落ちない場合には、専門業者にクリーニングを依頼しましょう。Tシャツのクリーニングを専門家に任せるメリットは、以下です。
- 型崩れ、色褪せを防止できる
- 生地のダメージを最小限に抑えられる
専門業者ではTシャツの状態や洗濯表示タグの指示に合う方法でメンテナンスを行ってくれるため、型崩れや色褪せリスクを軽減できます。また、専門業者ではTシャツの状態を確認した上で最適な薬剤を選択し、生地へのダメージを抑えてくれます。
まとめ
Tシャツのシミは、汗や皮脂汚れが原因となる他、調味料をこぼしてしまったり、ファンデーションを付けてしまったりすることで発生します。Tシャツを汚してしまったときは、できるだけ早い段階でケアを行いましょう。
汚れの種類によって適切な染み抜きの方法は異なります。食器用洗剤やクレンジングオイル、重曹などを使って染み抜きをしましょう。また、Tシャツの生地を傷めないよう、染み抜きの前にはタグについている洗濯表示をきちんと確認することが大切です。
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