医療従事者として病院やクリニックで働く際に、スクラブを着用する方は少なくありません。院内ではクーラーが効いているといってもスクラブは半袖のため、寒い季節には肌寒さを感じることもあるでしょう。そこで何か羽織るとなれば、仕事に影響のでない羽織りものを選ぶ必要があります。
当記事では、スクラブの上に羽織るのに適したアイテムを紹介します。アイテムを選ぶ際の注意点や選び方について知りたい方も、ぜひご一読ください。
1.スクラブの上に羽織るアイテム
スクラブは、Vネックと半袖が特徴の白衣です。もとは手術着でしたが、ドクターコートなどに比べて動きやすく着脱もしやすいことで、主流となりつつあります。カラーバリエーションが豊富なことも特徴です。
作業しやすくおしゃれなデザインが豊富などメリットの多いスクラブですが、半袖のため、勤務中に肌寒さを覚えることもあるでしょう。そこで、ここではスクラブ着用中の防寒対策として、上に羽織れるおすすめのアイテムを紹介します。
1-1.カーディガン
さっと羽織れるアイテムとして人気が高く、定番とも言えるのがカーディガンです。カーディガンは基本的にシンプルなデザインのため、どのようなスクラブにもフィットします。寒さを感じたときは気軽に羽織れ、暑くなったり作業をするために邪魔になったりしたときはさっと脱げて便利です。
素材や色、デザインなど多様な種類があり、ワンポイントの刺繍が入っているなどさりげないおしゃれが楽しめるカーディガンもあります。医療現場にふさわしい色やデザインで、作業の邪魔にならない着丈や仕様のものを選びましょう。
1-2.医療用ブルゾン
スクラブの上に羽織るものとして、医療用ブルゾンもおすすめです。医療ブルゾンは、医療現場での着用を想定して作られたメディカルウェアです。
防汚加工が施されていたりストレッチ性に優れていたりと機能性に優れたもの、開閉しやすくポケットが多いなど便利な仕様になっているものがたくさんあります。ブルゾンを羽織るとカジュアルなイメージになるため、白衣を見ると緊張するタイプの患者さんに対して気持ちを和らげる効果もあります。
2.スクラブの羽織りを選ぶときの注意点
寒い季節が近づいてきたり暑い季節でも空調が効きすぎていたりして職場が冷えるときは、スクラブの上に何か羽織りたくなるでしょう。ただし、場合によっては職場で不適切と判断されるケースがあるため、注意が必要です。
ここでは、スクラブの上に着る羽織りものを選ぶ際に注意すべき点について解説します。
2-1.職場の規則に準ずる
まずは、職場の規則を確認しましょう。勤めている病院やクリニックによっては、衛生面などを考慮してカーディガンやブルゾンなどの羽織ものの着用を禁止しているところがあります。
また、着用自体は禁止していないものの、色やデザインを指定していたり、着る場所を限定していたりするところもあるでしょう。たとえば「ナースステーションでのみ着用してよい」「勤務時間中に外出する場合のみ着用可能」といったケースです。
規則を確認せずに上着を羽織ると、叱責を受けるかもしれません。先に上司や先輩に訊ねるか、就業規則を確かめておくと安心です。
2-2.季節・シーンに合わせて素材を変える
季節や着用シーンに応じて、生地の素材やタイプを変えることも大切なポイントです。以下のように、時期(気温)によって適している素材は異なります。
- 夏:通気性のよいコットンやポリエステル
- 冬:保温性の高いウールやアクリル
- 時期を問わず:コットン
以下のように、どういったシーンで着ることが多いのかを考えて素材を決めるのもよいでしょう。
- 受付など患者様と接する機会が多い:毛玉が出にくい抗ピルタイプ
- 精密機械の多い職場で扱う機会が多い:糸くずが出にくい化繊タイプ
3.スクラブの上に羽織るカーディガンの選び方
スクラブの上に羽織るカーディガンは、職場のルールや素材を考慮した上で、着心地がよく作業の邪魔にならないものを選択する必要があります。
ここでは、快適な着心地のカーディガンを選ぶために知っておきたいポイントを紹介します。
3-1.袖がリブ編になっているもの
職場で羽織るカーディガンは、袖口がリブになっていて腕にフィットするものを選びましょう。袖がふっくらしていたり腕にあまりフィットしなかったりするデザインのカーディガンを着ると、業務中に注射器などの医療器具を引っかける可能性があり危険です。周りのものに触れやすく汚れやすい点からも、腕にフィットしないタイプはおすすめできません。
袖口部分がリブになっていると、袖のずり落ち防止の効果も期待できます。たくしあげて仕事をしていても、袖が落ちてくることがないため快適に作業を続けられます。
3-2.自宅で洗濯ができるもの
医療現場で着る以上、通常よりも清潔に保つ必要があるため、自宅で洗濯できるかどうかも重要です。
商品タグの洗濯表示を見れば、家庭での洗濯に対応しているか分かります。「桶と波打つ水」のマークがついているものは、家庭の洗濯機の使用が可能です。「桶と波打つ水に入る手」のマークがついているものは、40度以下の水温で手洗いするなら問題ありません。
また、カーディガンの素材によっても、以下のように洗えるかどうかが変わります。
素材 | 家庭での洗濯の可否 |
---|---|
|
家庭での洗濯可能 |
|
手洗い推奨 |
|
基本的に家庭での洗濯不可 ※混紡で洗えるものもある |
自宅で洗っても問題ないかどうかは、必ずタグなどで確かめてください。
3-3.毛玉がつきにくいもの
なるべく毛玉がつきにくいカーディガンを選ぶことも大切です。毛玉がついていると見た目が悪く、清潔感に欠けるため、医療現場にふさわしくありません。毛玉ができにくいものを選べば、発生するたびに一つひとつ取り除く手間が減らせます。
毛玉ができにくいカーディガンには以下のようなものがあります。
- コットンや麻といった天然素材100%のもの
- 抗ピル加工が施されているもの
- 制電性のあるもの
ナイロンやポリエステル、ウール製のものは毛玉ができやすいため、抗ピル加工や制電性が施されたものを選びましょう。
なお、毛玉ができたときに、指でつまんで引っ張って取るのはよくありません。繊維が伸びてしまい、次の毛玉ができやすくなります。布用はさみで毛玉だけを丁寧に切り落とすか、カミソリを使ってそっと除去しましょう。
3-4.親しみやすいカラーのもの
職場で特に指定がない場合は、スクラブの色とマッチし、患者さんが親しみやすいカラーのものを選びましょう。無難なカラーは以下の4点です。
- 白色:どのような色とも相性が良い。清潔感があり、落ち着いた印象を与える。
- グレー:白色やパステルカラー、ダークカラーのスクラブとよくなじみ、穏やかで上品なイメージになる。
- ピンク:白色やパステルカラーのスクラブとよく合い、柔らかく優しい雰囲気になる。
- 紺色:白色やパステルカラーのスクラブの印象を引き締め、信頼感や知性を感じさせる。汚れも目立たない。
ストライプやドットなどの柄が入っているもの、派手な色合いのものなどは、職場の雰囲気にそぐわない可能性があるので避けましょう。
3-5.コスパの良いもの
清潔感を保つためにも、病院で着るカーディガンはへたりやほつれが見えてきたら買い替えたほうがよいでしょう。そのためには、買いやすい価格であることも大切なポイントとなります。
ひんぱんに買い替えずにすむように、耐久性が高く洗濯を繰り返してもへたりにくいものを選びましょう。
まとめ
スクラブの上に何かを羽織りたい場合は、カーディガンや医療用ブルゾンがおすすめです。特にカーディガンは一般的に多くの医療従事者の方が着用しており、どのようなスクラブにもあいます。カーディガンを着る際には、まず職場がカーディガンの着用を許しているのか確認しましょう。
また購入する際には、自宅でひんぱんに洗えてへたれにくく、医療現場にあった色合いのものを選ぶことが大切です。作業がしやすいよう、袖がリブ編になっているものを選ぶことも重要となります。
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