キャップは汚れを気にしつつも洗濯の仕方がわからず長い間洗えていないことが多いです。しかし正しい洗い方をすれば、型崩れや色落ちの心配はありません。
本記事では、キャップの洗い方や干し方を解説します。
キャップの洗濯頻度
おしゃれの定番アイテムとして人気のキャップは、洋服よりも洗濯頻度が低いアイテムです。キャップを使う度に洗うという人はほぼいないでしょう。
しかしキャップは額や頭部に直接触れるため、意外と汚れやすいです。とくに額部分は汗やファンデーション、整髪料などが付着しやすく、放置すると着色汚れや臭いの原因になってしまいます。
そのため、毎回でなくても定期的にキャップは洗ったほうが衛生的です。夏場や汗を多くかいた日に着用していたら、部分洗いだけでもしておきましょう。
キャップを洗う前のチェックポイント
キャップは製品によって洗い方が限定されていたり、洗えないものがあったりします。洗う前に以下のポイントをチェックしておきましょう。
洗濯表示
キャップを含め、衣類には洗濯表示のタグが付いています。基本的にはこの洗濯表示タグの内容に従って洗濯をしましょう。
洗濯表示記号の意味は、政府広報オンラインの洗濯に関連するサイトで確認できます。2016年に表示形式が新しくなりました。(※出典注記)
洗濯表示を守ることで、キャップをキレイな状態で長く使えるようになります。
キャップはTシャツやボトムスとは違い、立体的に作られています。そのため、形が崩れてしまいやすい水洗いは不可とされていることが多いです。ポリエステルや綿など、洗いやすい素材のキャップでも、型崩れを考慮して洗濯不可になっている可能性があります。
※出典:政府広報オンライン(参照日付:2023.2.28)
「衣替えの季節です。あなたは正しく洗濯していますか?」
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201812/2.html
キャップの素材
キャップは使われている素材によって、洗えないものがあります。洗濯表示がわからない場合は、素材を基準にして洗い方を決めましょう。
- 洗える素材
- 綿、ポリエステル、ニット
- 洗えない素材
- ウール、麻、合皮、革、ファー、フェルト
一部の例外はあるものの、基本的にキャップによく使われている綿やポリエステルは洗えます。洗濯機の使用が可能な場合もありますが、洗濯表示で確認できない場合は手洗いをしたほうが安心です。
ウールや合皮、ファーなどの洗えない素材は、部分使いされている場合でも洗わないほうがよいです。
また、洗える素材のキャップでも、製品によっては洗うと色落ちや型崩れする恐れがあります。大切なキャップの洗濯表示がわからない場合は、洗わないほうが安心です。
キャップの種類や素材について詳しく知りたい方は、CLAT-JAPANのサイトをご覧ください。
製品特有の注意事項
洗える素材を使っているキャップでも、特殊な加工や染色をしている場合は、製品特有の注意事項が記載されている場合があります。色落ちや型崩れなどをする恐れがあるため、必ず注意事項がないか確認しましょう。
また、とくに注意事項がない製品でも、デリケートな素材を使っている場合や希少価値が高いキャップは洗わないほうがよい場合も多いです。洗うことは生地に負担をかけてしまうため、洗濯表示や素材だけでなく、キャップの状態もよく見て洗濯しましょう。
キャップを手洗いする方法
洗濯機が使えないキャップや、洗濯機可のキャップでも型崩れが心配な場合は、手洗いをしましょう。少し手間はかかりますが、生地に負担をかけずにキレイにできます。以下のポイントを押さえて、擦りすぎに注意して洗いましょう。
装飾品を外す
洗う前にまずは装飾品を外しましょう。装飾品が付いたまま洗ってしまうと、接触している部分がキレイにならず、生地を傷めてしまう恐れもあります。
外す装飾品は、リボンやベルト、バッヂなど、着脱できるものだけで問題ありません。洗える素材ならキャップと一緒に洗いましょう。
洗剤はおしゃれ着用がおすすめ
使う洗剤はおしゃれ着用がおすすめです。ぬるま湯に洗剤を混ぜて、キャップ全体を洗えばほとんどの汚れは落ちます。
色落ちが心配なときは、白い布に洗剤を付けて目立たない場所をトントンと叩いてみます。色が付くようであれば洗濯はしないほうがよいでしょう。
ぬるま湯で優しく洗う
洗剤を混ぜたぬるま湯にキャップ全体を浸けて、押し洗いします。洗面器や栓をした洗面台にお湯をためて洗うと簡単です。
ぬるま湯の温度は30度前後がおすすめですが、洗濯表示に温度の上限がある場合はそれに従ってください。熱いお湯のほうが汚れを落としやすいイメージがありますが、生地を傷めてしまいます。
押すときにつばが折れないように気を付け、ゴシゴシと強く擦らないのが手洗いのポイントです。
酷い汚れには固形石鹸と歯ブラシ
押し洗いでは落ちない汚れがある場合は、固形石鹸と歯ブラシが活躍します。
汚れが残っている部分に固形石鹸を押し付けて擦り、そこを歯ブラシで軽く擦ります。小刻みに擦ったほうが生地を傷めません。歯ブラシの細い先が汚れを掻きだしてくれるので、この方法でほとんどの汚れは落ちるでしょう。
額部分の汗じみやファンデーションなどは、押し洗いだけでは落ちないことが多いため、この方法がおすすめです。
キャップを洗濯機で洗う方法
洗濯機可の表記があるキャップは洗濯機で洗えます。しかしキャップの状態によっては型崩れをする恐れがあるため、価値が高いものや大切なキャップは手洗いをしたほうがよいです。
洗濯機で洗う場合は、以下のポイントを押さえておきましょう。
装飾品を外す
手洗いと同じように、着脱可能な装飾品はすべて外します。洗濯機で洗う場合は、手洗いよりも負担がかかります。そのため装飾品が付いたままだと生地が破れるかもしれません。
洗える装飾品がある場合は、キャップとは別にして洗います。細かい装飾は洗濯機の中で破損する恐れがあるため、手洗いがおすすめです。
酷い汚れは先に洗う
汗じみや皮脂汚れ、ファンデーションの付着など、目立つ汚れがある場合は先に手洗いしておくとキレイになりやすいです。
洗濯機に入れる前に洗剤を直接塗る方法も効果的ですが、頑固な汚れはこれだけでは落ちません。
洗濯機によっては二度洗いやプレウォッシュ(予洗い)コースが設けられている場合があります。汚れが酷いと使いたくなりますが、キャップ全体に負担がかかってしまうためおすすめしません。
洗濯ネットに入れる
キャップは必ず洗濯ネットに入れて洗います。キャップ専用の洗濯ネットもあるため、しっかりとキャップを保護したい場合は利用してもよいでしょう。
刺繍やワッペンなど外せない装飾がある場合は、裏返しにして洗うと傷みにくいです。着脱可能な装飾品は、キャップとは別のネットに入れます。安全ピンを使っている場合は、ネットに入れる前に必ずしっかりと閉じましょう。
負担の少ないコースを選ぶ
洗濯機によって異なりますが、手洗いコースやおしゃれ着コース、ドライコースなど衣類への負担が軽いコースがあります。キャップの型崩れを防ぐために、設定できる場合は選ぶようにしましょう。
負担が軽いコースは、脱水時間が短いことが多いです。通常のコースよりも水分を多く含んだ状態で洗濯が完了しますが、大きめのタオルで包んで水気を取れば乾きやすくなります。
劣化を防ぐなら部分洗い
洗濯機や手洗いでキャップ全体を洗うと、どうしても生地が傷み、形も崩れやすくなります。汚れを落としつつ劣化を防ぐなら、こまめに部分洗いをしましょう。
軽い汚れは中性洗剤で洗う
薄い汗じみや軽い汚れなら、中性洗剤ですぐに落ちます。中性洗剤を溶かしたお湯をタオルにつけて、汚れている部分を叩くように洗ってみましょう。
落ちにくい場合は歯ブラシを使って軽く擦るとほとんどの場合はキレイになります。汚れが落ちたら、水を含ませたタオルで洗剤を拭き取りましょう。
汗じみには重曹も効果的
キャップの汚れで多い汗じみは、重曹でもキレイにできます。重曹を水に溶かして霧吹きで汚れている部分にかけるか、タオルに含ませてトントンと叩いてみましょう。落ちない場合は歯ブラシや指で擦ると、汗じみの黄ばみが落ちます。
キレイになったら重曹を水で洗うか、拭き取ります。重曹を洗濯機に入れると故障の原因になるため、部分洗いの後に洗濯機を使う場合は注意しましょう。
酷い汚れはベンジンで落とす
中性洗剤や重曹で落ちない汚れは、ベンジンを使って落とします。ベンジンはシミ取りに使われる可燃性の液体です。取り扱いには十分に注意しましょう。
洗い方は中性洗剤と同じで、ベンジンをつけたタオルで汚れている部分を叩きます。
汚れが落ちたら濡らしたタオルで拭き取りましょう。
ベンジンを使うと臭いが気になりますが、揮発性なので乾けば少しずつ薄れます。
洗えないキャップをキレイにするには
ウールや革のキャップは、手洗いもできないことが多いです。そのようなキャップをキレイにするには、洗う以外の方法を選びましょう。
細かいゴミを取る
キャップの表面に埃や細かいゴミなどが付着していると、汚れてみえてしまいます。ガムテープで汚れを取れば、それだけでも目立つ汚れはキレイになるでしょう。
キャップの内側も髪や皮膚が付着していることがあります。こまめにガムテープで汚れを取り、できるだけゴミをためないようにしましょう。
除菌や消臭スプレーを使う
衣類用の除菌や消臭スプレーもおすすめです。汚れは落とせませんが、清潔に保って気持ちよく着用できるでしょう。
ただし、必ず使えるスプレーであるか確認してください。キャップの素材とスプレーの相性が悪いと、色落ちや変色する恐れがあります。
クリーニング店に相談する
洗えないキャップに目立つ汚れがついてしまった場合は、自分では洗わずにプロに相談してみましょう。一般のクリーニング店でもキャップを受け付けていることが多いです。
また帽子専門のクリーニング店もあります。希少性が高いキャップや高価なキャップは、より専門性の高いクリーニングを依頼すると安心です。
汚れないように工夫をする
現状よりも汚れが増えてしまわないように、汚れを防止する工夫も効果的です。額が触れる部分に貼り付けるライナーテープや、防水や撥水スプレーを使うと汚れが付きにくいです。
キャップの汚れで目立つのは額部分が多いため、ライナーテープはとくに効果的です。汚れたらライナーテープを剥がして洗えるので、キャップに汚れが付かず清潔に着用できます。
キャップの干し方
丁寧にキャップを洗っても、干し方を間違ってしまうと型崩れしてしまうので、キャップに合った干し方をします。
洗濯ばさみは使わない
洗濯物を干すときは洗濯ばさみにぶら下げることが多いです。しかし、キャップを洗濯ばさみに挟んでしまうと、痕が付いたり型崩れをしたりする原因になります。とくにつばの部分は痕が付きやすいです。
学校や職場で使うような洗いやすい素材のキャップも、つばの部分はデリケートです。挟みやすい部分ですが、洗濯ばさみは使わずに干しましょう。
本来の形に近づけて干す
型崩れを防ぐには、キャップをかぶったときの形に似た状態で干すことが大切です。
逆さにしたペットボトルや、サイズが近いザルなどにかぶせて、キャップ本来の形に近づけて干しましょう。帽子専用の平置きができるネットを使った干し方もおすすめです。
帽子の中にタオルを詰めて干す方法もありますが、この場合は内側が乾きにくいため、カビが生えないように注意しましょう。
直射日光には当てない
直射日光に長時間当ててしまうと、キャップの表面が焼けてしまいます。色褪せや生地の劣化を早めてしまうため、日陰で干すようにしましょう。
日陰で干しているとなかなか乾きませんが、風通しをよくすると乾きやすいです。刺繍やワッペンがある場所は、とくに乾きにくくカビが発生することもあります。完全に乾いたことを確認してから取り込んでください。
キャップの素材に合った洗い方をしよう
【まとめ】
キャップは少し洗いにくいアイテムですが、素材に合った洗い方をすればキレイにできます。洗うときは洗濯表示や素材を確認し、適した方法を選びましょう。
頻繁に使ったり汚れることが多かったりと、こまめに洗うことを想定したキャップは、洗いやすい素材を選ぶことも大切です。
CLAT-JAPANではさまざまな素材のオリジナルキャップの作成が簡単にできます。
洗いやすいポリエステルや綿のデザインも豊富にございます。ぜひご利用ください。