近年、ジュートという素材が注目を集めています。特にジュートを使ったバッグは安価かつ機能的なので日常的に使いやすいアイテムとして知られるようになりました。しかし、このジュートとは何か、わからないという方も多いかもしれません。エコな素材でSDGsとも関係があるためチェックしておきましょう。
本記事では、ジュートの特徴やメリット・デメリット、またジュートバッグの活用法などを解説します。
目次
ジュートとは?
ジュートとはシナノキ科の黄麻(こうま)という植物の茎からとれる繊維のことです。高温多湿を好むことから、バングラデシュやインドが主な生産地となっています。産地ごとの呼び名は、バングラデシュがジュート、インドがインド麻、中国が黄麻です。ジュートはバングラデシュを支える一大産業の1つで、「黄金の糸」とも呼ばれています。
ジュートは麻の一種です。麻は植物からとれる繊維の総称で、20種類近くあります。どのような植物からとれるかで特徴が大きく変わり、使用用途もさまざまです。
例えば、亜麻(あま)からとった繊維はリネンになり、チクチクせず風合いもよいことから肌着などに利用されます。また苧麻(ちょま)からとれるラミーは、太くて丈夫な繊維で、上質な光沢感があることから繰り返し洗濯できるアイテムに利用されます。ただし、ジュートは家庭用品品質表示法では「麻」と表示される素材に含まれません。亜麻と苧麻の2つのみが「麻」と表示することができます(※)。
※参考:消費者庁.「繊維製品一覧表」.
https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/fiber_top.html,(2023-12-7)
ジュートができあがるまで
ジュートの栽培は2~5月の種まきから始まり、約4カ月程度の短期間に一気に2~3mまで成長し、6~9月に収穫期を迎えます。
ジュートの繊維の品質はいつ収穫するかでも異なるのが特徴です。咲いた花が散る頃に刈り取ったものが最も良質とされます。
収穫された茎は、そのままでは繊維へと加工するのが大変なため、まず茎を水に浸して発酵させ、柔らかくなったら手作業で1本ずつ皮を剥がしていきます。そして皮を剥がしたものを水洗いして不純物を取り、最後に乾燥させるとジュート素材の完成です。素材は布やひもなど、さまざまな用途に合わせて加工されます。
ジュートがエコといわれる理由
ジュートは光合成の効率がよく、肥料だけでなく農薬も必要としません。光合成の際に吸収する二酸化炭素量も多く、その量は一般的な植物の5~6倍にもなります。
さらに、加工時に残った部分も地中に埋めればバクテリアによって分解されて土に還り、焼却処分しても有害物質が発生することはありません。
このように、生産段階から処分段階まで環境への負担が少ないことから、ジュートはエコな素材といわれているのです。
ジュートはSDGsとも深い関わりを持つ
SDGsで掲げられている目標の中には、ジュードと関わりの深いものがあります。それは「気候変動に具体的な対策を」「陸の豊かさも守ろう」の2点です。
「気候変動に具体的な対策を」では、二酸化炭素を大量に吸収して地球温暖化を防ぐためにジュートは貢献してくれています。そして「陸の豊かさも守ろう」では、前述のとおり、ジュートは肥料や農薬を必要とせず、また廃棄時にも環境負担がないことから、目標を考慮した生産が可能です。
ジュートの特徴
ジュートは毛や麻などの天然繊維の中でも抜群の耐久性を誇り、水にぬれるとさらに強度が上がります。また、伸縮性がないことから寸法安定性に優れ、通気性・吸湿性・発散性・保温性も高いところが特徴です。それらの特徴から、夏は涼しく冬は暖かい素材として、帽子やラグ、カーペットなどさまざまなアイテムに活用されています。
ジュートの手入れ方法
ジュートは基本的に洗濯には向きません。汚れや臭いの付きにくい素材のため、目に付く汚れは乾拭きや濡らした布で優しく叩いて落とします。汚れを落としたら陰干しするとよいでしょう。
どうしても洗濯したいような汚れが付いた場合は、プロに任せましょう。家庭用洗濯機では摩擦によって毛羽立ったり、シワができてしまったりします。できたシワは通常元には戻りません。お気に入りのアイテムを駄目にしないためにも、クリーニングに出すのがおすすめです。
ジュートのメリット・デメリット
ジュートはその特徴から生活用品だけでなく、荷造り用の袋などでも活躍している素材です。以下ではジュートのメリットとデメリットを解説します。
ジュートのメリット
まずはなんといっても環境に優しい素材であることです。生産段階から温暖化防止や環境保全に貢献します。廃棄時も環境負担が少ないことは現代では非常に重要です。
素材として使うときも、耐久性が高くて通気性に優れ、保温性や吸湿性も高いジュートはさまざまなシーンで活躍します。身の回りの小物からカーペットなどの敷物、バッグなど、使い勝手がよい点もメリットです。
ジュートのデメリット
ジュートには植物素材ならではのデメリットもあります。毛羽立ちがあることから手触りはチクチクします。肌着などには使えません。
ジュートには独特な臭いもあります。商品によって強さは異なりますが、草臭い、大地の臭いといわれるような自然臭があります。もし臭いが気になる場合はしばらく陰干しをしてみましょう。劇的に軽減されるのでおすすめです。
ジュートはバッグにおすすめ!多様な活用法
ジュートを素材とした身の回りで使うアイテムといえば、やはりバッグでしょう。ジュートのバッグは、丈夫でおしゃれで汎用性が高いことから、使い勝手のよさが光ります。
以下ではジュートバッグのおすすめの活用術を紹介します。
セット販売用の袋
丈夫なジュートバッグは多少重いものを入れても大丈夫です。食品や小物などのセット販売の際に、商品を入れておく袋に使うと映えます。一般的なビニール袋と違って使い回しが効き、ロゴなどをおしゃれにまとめれば宣伝効果も期待できます。お得感も演出できることから販売者の評価もあげることができるでしょう。
柄をプリントしてオリジナルエコバッグに
無地のジュートバッグであれば、さまざまな柄をプリントしておしゃれなエコバッグにすることができます。自社のロゴをおしゃれにアレンジしたり、イメージキャラクターを活用したりして、ノベルティや記念品にしてもいいでしょう。
購入者特典
購入者特典としてジュートバッグを付けることはさまざまな効果が期待できます。商品のお得感を向上させて新規顧客獲得が期待できる他、SDGsに取り組む企業としてのイメージアップ効果もあるでしょう。
その際にはデザインにもこだわりたいものです。限定デザインは既存顧客へのアピール力が増す他、Instagramなどにアップされれば大きな宣伝にもなります。
結婚式の引き出物袋
ジュートバッグは結婚式の引き出物袋にも最適です。重いものを入れても紙袋のように破れる心配がなく、さらにおしゃれなことから式場でも様になります。ただ式場で目立ちすぎず、結婚式の後にも使い回しが効くように、デザインはシンプルな方がよいでしょう。
来場記念品
車のディーラーや住宅展示場などの来場記念品としてもジュートバッグはおすすめです。車や住宅に関するパンフレットや資料などを持ち帰る際に、そのための袋を来場者全員が用意しているとは限りません。そこでジュートバッグを来場記念品として配布することで、気遣いを見せられるだけでなく、印象をよくすることもできます。
舞台やイベントの物販品
舞台やイベントでの物販品はどうしてもマンネリ化しやすいものです。そこで、従来のバッグの素材をジュートに変えてみるだけで、一風変わった商品ができあがるかもしれません。ジュートバッグは丈夫なため、他に買ったアイテムをそのまま入れて持ち帰ることもでき、バッグの柄やロゴをその舞台やイベントの限定デザインにすることで、ファンはイベントをより楽しめるでしょう。
宿泊施設の備え付けとして
ホテルなどの備え付けのサブバッグとして、ジュートバッグを採用するのもよいでしょう。ホテル内で買い物をするときやちょっとした外出時に、丈夫でおしゃれなジュートバッグが使えるのは、宿泊客にとって嬉しいサービスです。
また宿泊客が施設のロゴが入ったジュートバッグを持ち帰ることで、その宿泊客のリピートが期待できるだけでなく、帰宅後のさまざまな場面での利用によって施設の宣伝にも繋がります。
オープンキャンパスの資料持ち帰り用
高校や大学などのオープンキャンパスは自校を宣伝する絶好のチャンスです。参加者が自校に対してよい印象を持って帰ってくれるように、学校側は努力する必要があります。
そこでジュートバッグの出番です。オープンキャンパスでは持ち帰る資料が多くなりがちなため、丈夫でおしゃれなジュートバッグを配布することで、参加者への心遣いを見せることができます。学生の獲得に意欲的な学校は検討してみてはいかがでしょうか。
収納ボックスの代わりにも
ジュートバッグはアイテムの保管にも最適な素材でできています。そのため、散かったアイテムをまとめる収納ボックスをジュートバッグで代用することも可能です。数が多くて普段しまったままのジュートバッグがあるという場合にはおすすめの使い方です。
まとめ
ジュートとはエコ素材であると同時に活用法もたくさん!
ジュートは優れた特徴を持つだけでなく、環境に優しいなどイメージもよい素材です。そのようなジュートで作ったバッグは活用法も多く、おしゃれな日々を演出してくれます。企業や団体の宣伝、記念日の演出にとってこれほど適したアイテムは少ないでしょう。
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